日米欧の中央銀行は金融正常化を進めるのか
日銀の「一人旅」は続くのか
ところで、5月上旬時点で、FRB、ECB、日銀のバランスシートの規模はいずれも500兆円程度です。不思議な一致と言えましょう。ただし、国内総生産(GDP)は、大ざっぱに米国2200兆円、ユーロ圏1300兆円、日本500兆円であるため、経済規模との比較でいえば、日銀のバランスシートが突出して大きく(GDP比約100%)、次いでECB(同40%)、最後にFRB(同20%)となります。
バランスシートの大きさが金融緩和の程度を表わすとすれば、3つの中央銀行の中では、日銀が最も強い金融緩和を行っており、今後しばらくはFRBやECBとの格差は拡大する一方ということになります。
日銀はいつまでも「金融緩和の一人旅」を続けるのでしょうか。それともどこかでかじを切って、FRBやECBを追いかけることになるのでしょうか。
(株式会社マネースクウェア・ジャパン チーフエコノミスト 西田明弘)
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