「署名」と「記名」、「押印」と「捺印」は同じもの? それとも…
契約書などを作成する際に用いられる「署名」と「記名」、そして「押印」と「捺印」という言葉ですが、それぞれの組み合わせで、何か意味の違いはあるのでしょうか。
各種の文書に、自分の名前をサインする行為は「署名」もしくは「記名」と呼ばれます。また、印鑑を押す行為は「押印」または「捺印」といわれます。
では、それぞれの組み合わせで、意味の違いは何でしょうか。オトナンサー編集部では、弁護士・弁理士の牧野和夫さんに聞きました。
記名は自署以外の方法を指す
まずは、署名と記名の違いについてです。
牧野さんによると、両者はいずれも、契約書に自分の名前を書くことを意味しますが、署名は、本人が名前を自署することを指します。
これに対して記名は、タイプやゴム印、代筆など自署以外の方法で名前を記入することをいいます。記名は本人の自署ではないため、署名より証拠能力が低くなりますが、そこに押印をすることで署名の代わりになります。
署名の場合は、押印なしでも契約は有効になりますが、日本では一般的に、署名にも押印することが“通例”になっています。
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