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見た目そっくり! 「ぼた餅」と「おはぎ」は何が違う?

全国各地にある「ご当地おはぎ」

 ちなみに、全国には「ご当地おはぎ」というべき、その地域特有のおはぎが数多くあるといいます。先祖を敬いお彼岸にお供えするルーツは同じですが、地域固有の素材などが使われています。

 関西には、青のりをまぶした「青のりおはぎ」があります。江戸時代に京都で生まれ、上品な薄味を好む関西で定着したとされています。長野県には「くるみおはぎ」があります。東信州は日本有数のクルミの産地で、風味が良く、殻の薄い良質のクルミを使ったおはぎが、大正時代から供えられています。

「現代は保存技術が進化し、粒あんやこしあんをいつでも製造できるため、ぼた餅やおはぎの区別はなくなりつつあります。しかし、先祖を敬う風習には変わりありません。先祖を供養する心を持ちながら、お彼岸を過ごしたいものですね」(齊木さん)

(オトナンサー編集部)

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齊木由香(さいき・ゆか)

日本礼法教授、和文化研究家、着付師

旧酒蔵家出身で、幼少期から「新年のあいさつ」などの年間行事で和装を着用し、着物に親しむ。大妻女子大学で着物を生地から製作するなど、日本文化における衣食住について研究。2002年に芸能プロダクションによる約4000人のオーディションを勝ち抜き、テレビドラマやCM、映画などに多数出演。ドラマで和装を着用した経験を生かし“魅せる着物”を提案する。保有資格は「民族衣装文化普及協会認定着物着付師範」「日本礼法教授」「食生活アドバイザー」「秘書検定1級」「英語検定2級」など。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yukasaiki)。

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