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見た目そっくり! 「ぼた餅」と「おはぎ」は何が違う?

「こしあん」と「粒あん」の違い

 続いて本題ですが、見た目がよく似た、ぼた餅とおはぎの違いは何でしょうか。

 まず、春のお彼岸にお供えするのがぼた餅、秋のお彼岸にお供えするのが、おはぎです。

 さらに「こしあん」か「粒あん」かという違いがあります。江戸時代、中国から入ってきた小豆は、種まき時期が4~6月、収穫時期が9~11月。秋に収穫された小豆の粒をそのまま粒あんとして使用するのがおはぎ、春まで小豆を保管し、硬くなった皮を取り除いた、こしあんを使うのがぼた餅です。

 齊木さんによると、ぼた餅は、春に咲く「牡丹」にかけて命名されており、形状も牡丹に似せて丸々とした、大きな形にします。一方、おはぎは、秋の花である「萩」に見立てており、その形状は、細長く小ぶりの俵形です。

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齊木由香(さいき・ゆか)

日本礼法教授、和文化研究家、着付師

旧酒蔵家出身で、幼少期から「新年のあいさつ」などの年間行事で和装を着用し、着物に親しむ。大妻女子大学で着物を生地から製作するなど、日本文化における衣食住について研究。2002年に芸能プロダクションによる約4000人のオーディションを勝ち抜き、テレビドラマやCM、映画などに多数出演。ドラマで和装を着用した経験を生かし“魅せる着物”を提案する。保有資格は「民族衣装文化普及協会認定着物着付師範」「日本礼法教授」「食生活アドバイザー」「秘書検定1級」「英語検定2級」など。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yukasaiki)。

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