米利上げに極右躍進? 相場材料が相次ぐ「3・15」に要注意
「デフォルト」意識されれば市場動揺も
米国では現地時間16日午前0時(同16日午後2時)をもって、デットシーリング(債務上限)が復活します。そうなれば、米政府はそれ以上に債務を増やすことができなくなります。
即座に不都合が生じるわけではありませんし、財務省は「奥の手」を使って、ある程度は債務を増やす余地をひねり出すことも可能です。しかし、そのままではいずれ、限界がやって来ます。米国債の利払い(新たな債務)ができない可能性、つまりデフォルト(債務不履行)の可能性が少しでも意識されれば、金融市場は動揺するかもしれません。
共和党が政権と議会を握っている「統一された政府」においては、デットシーリング問題を長引かせるメリットは小さいでしょう。危機が発生すれば、共和党がその責めを負うことになるからです。ただ、共和党内の財政保守派がトランプ政権の拡張的な財政政策をけん制するために、デットシーリングを“人質”に取る可能性は否定できません。
3月15日、市場は重要イベントを“無風”で通過するでしょうか。それとも1つ、ないしは複数の“嵐”に遭遇するでしょうか。3つの嵐が重なって「パーフェクトストーム」が発生する事態は避けてもらいたいものです。
(株式会社マネースクウェア・ジャパンチーフエコノミスト 西田明弘)
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