日本でも検討へ 被虐待児童のSOSを見逃さないための「アドボカシー制度」とは?
より多くの子どもを救うために
Q.アドボケイトが、子どもと児童相談所や学校、保護者をつなぐ仕組みは。
堀さん「日本でイメージしているのは次の通りです。まず、市町村に1カ所の割合でアドボカシーセンターをつくり、アドボケイトを担いたい人に登録してもらいます。そして、その地域で虐待などの権利侵害があったり、苦情を申し立てたい子どもがいれば、アドボケイトが現場に赴いて子どもの声を聞き、児童相談所や学校などに意見を伝えるイメージです。
イギリスでは、専属、非常勤、パートタイムも含めアドボケイトには給料を支払っています。ボランティアもいますが、少数です。日本でも公的な予算措置が取られ、アドボケイトに給料を支払う形ができればと思っています」
Q.7月に「子どもアドボカシー全国協議会(仮称)」を設立するとの報道がありました。
堀さん「7月中に設立することで準備を進めています。組織の正式名称は、最終調整中です。子どもの権利に関わるNPO団体や大学教授、弁護士、社会的養護の経験者などが参加します。当面は、緩やかなネットワークとして連絡調整を行いながら、活動の基盤を作っていきたいと思っています。
将来は、アドボケイトの人材養成と認定制度をつくっていきたいです。東京、名古屋、大阪、福岡で養成講座がすでに始まっています。痛ましい虐待事件が報道されると、『なぜ救えなかったのか』と憤り、いたたまれない気持ちになる人も多いと思います。そういう人には、ぜひ養成講座を受けてほしいです」
Q.アドボケイト制度が日本に普及した場合の未来は。
堀さん「実際に虐待から子どもを救うのは、児相だったり、学校であったり、親だったりするわけですが、そうした機関にしっかりと子どもの声を伝えられれば、大人の都合で子どものSOSを見過ごし、悲惨な結果につながることは減らせると思います。
そのためにも、一般市民の皆さんが子どもたちに寄り添う大人としてアドボケイトを担ってほしいのです。完全に虐待事件をなくすことは難しいかもしれませんが、アドボカシー制度が普及することで、虐待を受けている子どもたちをより多く助けられる社会に近付くと確信しています」
(オトナンサー編集部)
オトナンサーの記事(アドボカシー制度の話を読んで頂き、堀さんという方に、是非伝えたい虐待問題があります。改善した対策にも、被害児達の叫び悲鳴は届かない?見ぬふりをする現状を使って社会の深刻な問題を変えることが出来ればと切ない思いをお願い致します。