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青少年犯罪と「ゲーム」、結び付けがちなのはなぜか 両者に関係性は?

ゲームに責任転嫁しない

Q.ゲーム依存が犯罪と結び付けられる風潮は、ゲーム好きの青少年に何らかの影響を与える可能性はありますか。

石川さん「ゲーム好きの青少年の周りにいる大人が、ゲームが犯罪に関係していると思うことで、ゲームをすることを非難したり、禁止しようとしたり、ゲーム機を取り上げようとしたりする、こうした動きが十分あり得ると思います。

しかし、ゲームを楽しんでいる、あるいは、多少なりとも依存状態になりつつある青少年が、周囲の大人からゲームをすることを非難されたり、禁止されたりするということは、逆に彼らを追い詰める結果になります。そして、そのことが暴力という形で大人に向けられる可能性があります」

Q.ゲーム依存が進んでいる青少年は、特に影響が大きそうですね。

石川さん「ゲーム依存が進んでいる青少年は、ゲームを無理やりやめさせたことが原因で、親に暴言を吐く、暴力行為に走るということがあります。そうなると、親は『無理にやめさせたことで暴力的になった』と考えるのではなく、『ほら、やっぱりあんなゲームをやっていたから暴力的になった』と解釈することが多いです。この両者の考え方の違いは、大きな問題です。

ゲームに夢中になっている青少年が、何かしら家庭の中で暴力的になったり、暴れたりしたとして、このままだと外に出て犯罪を起しそうだとなった場合、ゲームそのものが悪いのではありません。

もしかしたら、その背景に一方的な偏見の目、親や大人の無理解もあるかもしれません。自分の価値観だけですべてを判断するのではなく、別の視点を持つこと、何より当の青少年とゲームについてよく話し合ってほしいです。大切なのは、彼らがなぜゲームに居場所を求めるのか、その理由や気持ちを丁寧に聞き出すこと。ゲームに責任転嫁せず、子どもの状況に寄り添っていく姿勢を持ってほしいです」

(オトナンサー編集部)

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石川結貴(いしかわ・ゆうき)

ジャーナリスト

家族・教育問題、児童虐待、青少年のインターネット利用などをテーマに豊富な取材実績を持つ。ネット、スマホの利便性の背後にある問題に追った著書「スマホ廃人」(文春新書)は、国公立大学入試問題に採用されている。2020年から共同通信社の配信により、全国の地方新聞で「スマホ世代の子どもたち~大人の知らない最新事情」を連載。テレビ出演や全国各地での講演会など幅広く活動する。その他の著書は「子どもとスマホ」(花伝社)「ルポ 居所不明児童」(筑摩書房)など多数。

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