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【内科医に質問】採血のとき「気分が悪くなる人」と「平気な人」の違いって何?

採血を行った後に「気分が悪くなった」経験はありませんか? 中には「何ともない」人もいますが、この両者の違いは何なのでしょうか。

採血で「気分が悪くなる人」と「平気な人」はどう違う?
採血で「気分が悪くなる人」と「平気な人」はどう違う?

 健康診断や人間ドックでおなじみの検査の一つである「血液検査」。検査を受けるにあたって「採血」をした際、「気分が悪くなった」経験がある人は少なくないのではないでしょうか。実際、SNSなどでは「採血の後は頭がクラっとする」「毎回しばらく休ませてもらってる」といった声がありますが、一方で「全然平気だわ」「何本も採血した後でもスタスタ歩いてる」など、そうした経験がない人もいます。

 採血で「気分が悪くなる人」と「平気な人」の違いはどこにあるのか……eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんは「原因といえるものがあります」と指摘します。この両者の違いについて、詳しく教えていただきました。

一時的に血圧が低下し…

 血液検査といえば、特に持病などのない人でも、年に1回は健康診断で受けているという人が多いことと思います。

 血液検査を受けると、肝臓や腎臓といった臓器の異常を調べたり、血糖値やコレステロール、中性脂肪、尿酸などの数値を調べたりすることができ、さまざまなことが分かります。健康診断で特に異常を指摘されず健康な人は、年に1回の健康診断での血液検査で十分です。

 一方、何か症状があるなど不調のときには、病院で血液検査を行い、不調の原因を調べます。例えば、糖尿病などで定期的に病院に受診している人は、1~2カ月に1回は血液検査をすることが多いです。かかっている病気によって血液検査の頻度は変わります。

 そんな血液検査の際に必ず行われるのが「採血」ですが、採血をしている最中、あるいは終わった後に気分が悪くなったり、頭がクラっとしたりしたことがある、という人もいるのではないでしょうか。

 採血の途中や直後は、一時的に血圧が低下することで、気分不良やめまい、失神などの不調が現れることがあります。これを「迷走神経反射」と呼びます。採血に対する恐怖心からの過度な緊張が原因なので、採血に対する苦手意識の強い人は、なるべくリラックスすることが大切です。

 一方で、何本も血液を採っても、特に気分が悪くなることはなく、「全然平気」な人もいます。先述の迷走神経反射が起きない限り、気分が悪くなることはありません。迷走神経反射の頻度は1%未満なので、たいていの人は採血をしても平気ということになります。

 なお、苦手意識があって迷走神経反射を起こす人でも、体調がいいときには起こさないこともあります。逆に、「体調がいい人は迷走神経反射が起こらない」ということはないので、覚えておくとよいでしょう。

 最後に、なるべく気分が悪くならないようにするため、採血時にできることをお伝えします。

 迷走神経反射を起こしたことがある人は、ベッドに横になって採血することが多いです。横になることで気分がリラックスしやすいこと、針が見えないので恐怖心が薄れること、もし失神しても安全なことが理由に挙げられます。気分が悪くなった経験のある人は、採血時に伝えておくとよいですよ。

(オトナンサー編集部)

【実際の写真】「えっ……」→これが採血後にできた「青あざ」です(閲覧注意)

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市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

eatLIFEクリニック院長。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/yumie6822/)。eatLIFEクリニック(https://eatlife-cl.com/)。

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