「大殺界だから来年」「干支合わず破局」…恋愛や結婚の行方を“占い”に委ねる男と女
いきなり、交際終了になった理由
男性会員の大原裕也さん(42歳、仮名)は、1年間、お見合い婚活をしていましたが、なかなか素敵な女性に巡り会えずにいました。
そんな時、中国人女性のコウさん(34歳、仮名)とお見合いをしました。
結婚相談所に外国の女性が登録して活動するには、2通りのやり方があります。一つは、男性が女性の成婚料を負担するタイプ。もう一つは、女性がご自身で活動費や成婚料を払うタイプ。コウさんは、後者でした。
コウさんは、中国の大学を卒業後、日本に何度か旅行をしているうちに日本が大好きになり、中国人が経営する日本の貿易会社に就職。日本語は、読み書きも会話も不自由なくでき、既に2LDKのマンションを都内に購入している、とても自立した女性でした。
裕也さんは、コウさんについてこんなことを言っていました。
「ひたむきな努力家だし、生きる原始的なエネルギーを感じるんです。話していても、すごく刺激になります」
何度かデートを重ねているうちに、結婚の具体的な話もするようになりました。
「中国が一人っ子政策の時に生まれているから、兄弟がいない。結婚したら子どもは3人欲しいって、最近はそんな話も出ているんです」
結婚に向けて、着実に2人の関係を進めていた矢先、コウさんの相談室から突然“交際終了”が来ました。裕也さんにそのことを告げると、彼はこんなことを言いました。
「毎日メールのやり取りをしていたのですが、今週の水曜からメールがパタリと来なくなったんです。そしたら『交際終了』って、一体何が起こったんでしょうか。もう意味がわかりません」
そこで、私がコウさんの相談室に交際終了になった理由を尋ねました。すると、相談室の仲人さんがこんな理由を話してくださいました。
「大原さんは誠実で頭も良くて、とても信頼できる男性だと言っていました。結婚を真剣に考えて、中国のお父さんとお母さんに、『日本の男性で結婚したい人がいる』と伝えたそうです。すると、大原さんの生年月日を聞かれ、伝えたところ、『干支が合わない』と言われて、結婚を反対されたそうです」
交際終了の原因は、干支が合わないから。これもお国柄なのでしょうか。
不思議なもので、「大殺界です」「四柱推命で相性が悪いです」「干支が合いません」と言われると、前に進めようとする気持ちにストップがかかってしまいます。
占いを、前に進む力や明るい未来の指標にするのは、決して悪いことではありません。朝のニュースバラエティー番組にも占いコーナーがあり、運が良い日と悪い日、ラッキーカラー、ラッキーアイテムなどを一言アドバイスで伝えていますよね。
運の良い日は、追い風に乗る。悪い日は注意を払って生活する。ラッキーカラーやアイテムを身につけ、気落ちを上げて一日を過ごす。
ですが、占いは、当たるも八卦(はっけ)当たらぬも八卦。最終的には“自分の決断”で婚活も人生も進めていくことが大事ではないかと思うのです。
(仲人・ライター 鎌田れい)
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