オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

「レバー」の臭みが気になる…“牛乳”につけちゃダメって本当? 管理栄養士が教える下処理のコツ

レバーを下処理する際に「牛乳につけてはいけない」という内容の情報がありますが、本当なのでしょうか。管理栄養士に聞きました。

「レバーを牛乳につけてはいけない」って本当?
「レバーを牛乳につけてはいけない」って本当?

 レバーを調理する前に牛乳につけておくと、臭みが取れるといわれています。一方、ネット上では「レバーを牛乳につけてはいけない」という内容の情報がありますが、本当なのでしょうか。レバーの下処理のコツやレバーと組み合わせるとおすすめの食材などについて、管理栄養士の松田加奈さんに教えていただきました。

臭みを取るにはキッチンペーパーを使うのがおすすめ

Q.そもそも、レバーにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。レバーを食べるメリットも含めて、教えてください。

松田さん「レバーは肝臓なので栄養価がとても高く、タンパク質や鉄分が豊富に含まれています。また、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12が多く含まれており、疲労回復やダイエットに効果的です。ビタミンAも含まれているため、視力や免疫力アップの効果も期待できます。

さらに微量栄養素である亜鉛も含まれており、皮膚や粘膜などの乾燥を予防したり、ホルモンの生成を助けたりする効果が期待できるでしょう。また、亜鉛は味蕾(みらい)という味を感じる細胞の再生に欠かせない栄養素なので、味覚障害を改善する効果もあります。

牛、豚、鶏の中で最も栄養価が高いのは豚レバーなので、豚レバーを積極的に料理に取り入れると良いでしょう。摂取する際に注意が必要なのは鶏レバーで、よく『白レバー』という名前で提供されています。白とは脂のことで、脂質がたっぷりと含まれたレバーなので、コレステロールや体重を気にしている人は摂取を控えると良いかもしれません」

Q.レバーの臭みを取るために牛乳が使われることがありますが、ネット上では「レバーを牛乳につけてはいけない」という内容の情報があります。こうした情報は事実なのでしょうか。

松田さん「牛乳につけてはいけないということはありませんが、牛乳につけてもあまり変わらないかもしれません。むしろ牛乳の臭いが付いてしまうこともあります。さらに、レバーをつけた牛乳は捨てなければならないので、もったいないと思います。

それよりも、臭みのない新鮮なレバーを買うか、臭みを取りたいのであればキッチンペーパーで巻く方が効果があります。血抜きもできるのでおすすめですよ。また、ショウガやニンニクを使って調理するのも良いでしょう」

Q.レバーと組み合わせるとおすすめの食材、組み合わせるのを避けた方がよい食材について、栄養の観点で教えてください。

松田さん「レバーと組み合わせてはいけない食材はありません。組み合わせるとおすすめの食材はニラやタマネギ、ニンニク、ネギといった硫化アリルという成分が含まれる食材です。レバーのビタミンB1の吸収が良くなる成分が入っているので、レバニラ炒めなどに調理すると良いでしょう。

さらに、レモンもおすすめです。なかなか使うところがないのですが、カレー粉を使ったレバーの竜田揚げにレモンをかけると良いと思います。また、ショウガたっぷりのレバーの甘辛煮などにするのもおすすめです」

(オトナンサー編集部)

【必見!】ビタミンB1の吸収力アップ! これがレバーと組み合わせた方がよい“野菜”です

画像ギャラリー

松田加奈(まつだ・かな)

高校生の頃、太っていた自分が嫌で食べないダイエットで-15kgしたものの、反動でリバウンド。それから100以上のダイエット法を試し、ダイエットにのめり込む。そして管理栄養士の資格を取得し、健康と食事の大切さや心のあり方に気付き、見た目のバランスも良い状態で健康的に-10kgを実現。それらの経験から30歳のときにダイエットサロンをオープン。15年の間に延べ1万人以上の方々のカウンセリングを行って、ダイエットサポートをしている。テレビ出演や全国版雑誌掲載、教育委員会主催の栄養講義、専門学校、短大の講義などの経験がある。

コメント