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寝るときに足が冷える…それでも「靴下」を履いてはいけないワケ 睡眠のプロが解説

就寝時に手足が冷える場合、手袋や靴下を着用しても問題はないのでしょうか。上級睡眠健康指導士に聞きました。

就寝時に靴下を履いてもOK?(画像はイメージ)
就寝時に靴下を履いてもOK?(画像はイメージ)

 就寝時に手足が冷えてなかなか寝つけない人もいると思います。そもそも、手足が冷える、いわゆる「冷え症」はどのような原因で引き起こされるのでしょうか。就寝時に足が冷える場合、靴下を履いても問題はないのでしょうか。上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。

手足に熱がこもると眠りを妨げる原因に

Q.そもそも、就寝時に手足が冷える原因について、教えてください。

山本さん「冷え性の多くは血流が悪いことが原因として挙げられます。血流が悪くなることで手足にある毛細血管が収縮し、冷えをもたらします。

血流の悪さによる冷え症の詳しい仕組みは、きつい下着などを着用していることなどによって、体が締めつけられて血流が悪くなり、寒さを感じるための皮膚感覚がまひしてしまった結果、脳からの体温調節の指令がうまく届かなくなってしまうことです。

血流の悪さ以外にも、さまざまな要因で冷え症が起こります。主に次の要因によって冷え症が起こり得るため、注意しましょう」

(1)自律神経の乱れ
ストレスや生活習慣が乱れることで、体温調節の指令を出す自律神経の活動が乱れてしまい、結果的に冷え症になります。

(2)血液疾患による冷え症
低血圧、貧血や血管系の疾患を持っている人は、そうでない人に比べて冷え症になりやすいとされています。

(3)筋肉量が少ない・女性ホルモンの乱れ
女性は男性より筋肉量が少ないため、筋肉運動による発熱や血流量が少なくなり、冷え症になりやすいので注意しましょう。また、女性ホルモンが乱れると血行の悪化を招き、冷え症を招くため、女性はより一層の対策が必要であると言えるでしょう。

Q.就寝時に足が冷える場合、靴下を履いても問題はないのでしょうか。

山本さん「靴下を履いて寝るのはお勧めできません。スムーズな寝つきには深部体温を下げることが重要です。深部体温を下げるには、手足の毛細血管から熱を出すことが必要になります。靴下を履くと、手足の毛細血管に熱がこもったままになってしまい、眠りを妨げる原因になります。

また、締めつけがきつい靴下は血流が悪くなり、冷え症の原因になります。すぐ脱げるものはまだよいのかもしれませんが、基本的には靴下を履かずに寝るのがよいでしょう。

電気毛布をつけっ放しにして眠る人もいらっしゃいますが、確実に睡眠の質が悪くなるので避けましょう。電気毛布を使用する場合、温めるのは寝る直前までにすることをお勧めします。寝るときには製品のスイッチを切る、あるいはタイマーをセットして、自然に冷めるようにしておくようにしましょう。

むくみ予防の着圧ソックスなどを使用する場合は、足先から熱が出せるかが重要であることを思い出しましょう。ふくらはぎのみに巻くタイプの製品なら熱放散を妨げる可能性が少なくなります」

Q.就寝中に手足が冷えないようにするためには、どうすればよいのでしょうか。

山本さん「先述のように、良い睡眠を取るためには深部体温を下げることが重要です。自然に冷めていくことから、『湯たんぽ』をお勧めします。

一方。靴下を履いたり手袋を着用したりするといった、体を覆う行為は良くありません。どうしても靴下を履きたい場合、するっと脱げるくらいの緩めなものならまだ良いでしょう。寝るまでの間に布団を温めるのも効果的です。

筋肉量が少ないことでも冷えが起こるので、日頃から小まめに運動をして筋肉を強化することが大切になってきます。胸やおなか、腰回り、太ももといった部分には大きな筋肉があるため、これらの部分を重点的に鍛えるといいでしょう。

効率よく体を温めるには、手首や足首、首筋など『首』という文字が付く部分を温めることが効果的です。パジャマは袖の長いものを着用し、ネックウオーマーなども活用するとよいでしょう」

* * *

 就寝時に手足が冷える原因は、血流の悪さによるものが多いですが、そのほかにもさまざまな原因があることが分かりました。手足が冷えて眠れないという場合は、湯たんぽを使うのが効果的です。締め付けのきつい靴下や手袋などは血流を悪くする原因になり、冷え症の改善にはつながらないので注意しましょう。

(オトナンサー編集部)

【便利】知らなかった! これが就寝時に“手足が冷えない”方法です(画像7枚)

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山本智子(やまもと・さとこ)

上級睡眠健康指導士

大学時代に臨床心理学科にて睡眠の研究に従事。15年間の会社員生活の後、2022年に独立。中小企業の人手不足倒産を防ぐための事業の一環として、睡眠改善を用いた健康経営支援を実施。上場企業、小学校、中学校、地域のサロン、オンライン等で、「睡眠衛生教育」に関する講座実績多数。公式ホームページ(https://www.growthmuch.com

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コメント

1件のコメント

  1. 冬場は湯たんぽが一番です。
    これほんとに快適ですよ。