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日本にも根付くか 学びのための長期休暇「サバティカル休暇」とは? 導入企業を訪問

「働き方改革」が叫ばれる中、従業員に少なくとも1カ月以上の休暇を与える「サバティカル休暇」が注目されています。

サバティカル休暇の目的やメリットとは?
サバティカル休暇の目的やメリットとは?

「働き方改革」が叫ばれる中、企業が社員に少なくとも1カ月以上の休暇を与える「サバティカル休暇」が注目されています。まとまった時間を確保することが、個人のスキルアップやキャリアアップにつながると期待されているからです。どのような制度なのか、サバティカル休暇を積極的に推進する外資系製薬会社の取り組みを取材しました。

欧州などで先行、日本は普及途上

 サバティカル休暇は、旧約聖書に出てくる「サバティカス(安息日)」が名称の由来です。日本ではまだ明確な定義がありませんが、一般的には「社会人が自らのキャリアや働き方を見直す目的で、国内外の大学院や専門学校、海外ボランティアなどで学び直すために取得する長期休暇制度」を指すことが多いようです。

 期間は1カ月~1年程度で「有給かどうか」「使途制限があるかないか」は企業によって異なりますが、本来は「有給」で「使途制限なし」が基本。スウェーデンやフィンランド、フランスなど欧州を中心に、海外では数多くの企業が取り入れています。

 2018年3月、経済産業省が企業にサバティカル休暇導入を勧める報告書を発表し、日本でも今後、導入する企業が増えると見られますが、現状ではまだ一部の企業にとどまります。例えばヤフー(東京都千代田区)は勤続10年以上の正社員に2~3カ月の休暇を与え、支援金も支給します。外資系の製薬会社MSD(同)も先行する企業の一つです。

 MSDは「ディスカバリー休暇」という長期休暇制度を2015年9月から試験運用、2018年6月に正式に導入しました。実質的にサバティカル休暇と同じ制度で「新しい体験から自らの成長につながる機会を再発見する」ことが狙いです。それ以前は、傷病や育児・介護など限られた理由でのみ長期休暇を取得できましたが、キャリアの見直し、自己実現や成長機会の獲得なの理由でも可能になりました。

 対象者は入社1年以上の社員で、休暇日数は年間40日(休暇中は無給)まで。連続または分割の1日単位の取得が可能で、例えば、毎週1日の休暇を40週にわたって取得すれば、祝日などと合わせて週休3日の働き方もできます。資格取得、語学短期留学、ボランティア、家族との時間の確保なども理由になり、他の休暇制度と組み合わせてさらに長期間休むことも可能です。副業もできます。

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