夏は「食中毒」に要注意 下痢が出たときに市販薬を服用してもOK? 症状&対処法を消化器病専門医に聞く
食中毒のときに市販薬を服用してもOK?
Q.夏に食中毒とみられる症状が出た場合、どのように対処すべきなのでしょうか。やるべき行為、やってはいけない行為について、それぞれ教えてください。
船越さん「夏に食中毒とみられる症状が出た場合にやるべき行為は『水分補給』『医師の診療を受ける』です。
下痢や嘔吐によって体内の水分が失われるため、十分な水分補給が重要です。スポーツドリンクや経口補水液などの電解質を含む飲料を摂取するのをお勧めします。自力で水分補給が難しい場合は、氷をなめるなどの方法も有効です。
また、症状が重い場合や症状が長期間続く場合は、速やかに医師の診察を受けることが重要です。ご自身で判断することなく、医師による適切な診断と治療が必要です。
一方、食中毒とみられる症状が出た場合にやってはいけない行為は『自己判断による薬の服用』『高脂肪、高糖分の食べ物の摂取』『アルコールやカフェインの摂取』となります。
食中毒になった場合でも、自己判断で市販薬を服用することは避けてください。特に下痢止めを服用した場合、体内の毒素が排出されず、症状が悪化する可能性があります。薬の服用は医師の指示に従うことが大切です。
肉や菓子など、脂肪分や糖分が多い食べ物はおなかに負担をかけます。こうした食べ物を食べるのは避け、おかゆやスープなどの胃に優しく、消化が良い料理を食べるようにしましょう。その際、量を少なめにすることも重要です。
このほか、食中毒の際は脱水症状を引き起こす可能性があります。食中毒とみられる症状が出たときにお酒やコーヒーなど、アルコールやカフェインを含む飲み物を摂取すると脱水を助長し、症状が悪化する恐れがあります。アルコールやカフェインの摂取を避けてください」
Q.夏に食中毒を防ぐには、どのような対策が求められるのでしょうか。
船越さん「夏季に食中毒を防ぐためには、食品の取り扱いから保存、調理、消費に至るまでの適切な衛生管理が必要となります。次のように対処してください」
■食品の適切な保存
(1)冷蔵・冷凍保存
生肉や魚介類、乳製品などの要冷蔵食品は、購入後すぐに冷蔵保存または冷凍保存することが重要です。調理済みの食品についても、常温で2時間以上保存することは避けてください。
(2)保存期限の管理
食品の保存期限を守り、消費期限を過ぎたものは廃棄するようにしましょう。特に生鮮食品は早めに消費することが望ましいです。
■食材の取り扱いと調理
(1)手洗いの徹底
調理前や食事前、トイレ後、動物を触った後などは必ずせっけんを使って手を洗いましょう。
(2)使用した調理器具の洗浄、消毒
生肉や魚介類の調理に使ったまな板や包丁を洗剤でよく洗った後、熱湯で消毒することが重要です。また、生野菜用、生肉用といった形で食品ごとに調理器具を使い分けることをお勧めします。
(3)食品の加熱
生肉や魚介類は、中心部までしっかりと加熱することで、病原体を殺菌することができます。
(4)食品をできるだけ生の状態で食べない
生卵や生魚を摂取するのはできるだけ避けるようにしましょう。生の状態で食べる場合でも、新鮮で安全な食材を選び、適切に取り扱うことが重要です。
■食品の消費
(1)再加熱の徹底
残った料理を再加熱する際は、全体が均一に熱くなるまで十分に加熱しましょう。特に電子レンジを使用する場合は、途中でかき混ぜるなどしてムラなく加熱することが重要です。
(2)信頼できる飲食店を選ぶ
外食時は信頼できる店を選び、食材の鮮度や衛生状態に注意を払いましょう。また、できるだけ生ものの摂取を避け、十分に加熱された料理を選ぶことも重要です。
(オトナンサー編集部)



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