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お酒好きだった故人へ 火をつけると日本酒の香りがする「線香」が話題に、メーカーに聞く

火をつけると、「ワンカップ大関」の香りがする線香が話題になっています。お酒好きの故人のお墓参り用として、好評のようです。

外装は「ワンカップ大関」のパッケージを模している(カメヤマ提供)
外装は「ワンカップ大関」のパッケージを模している(カメヤマ提供)

 お盆が近づき、お墓参りの予定を立てている人も多いと思います。そんな中、火をつけると日本酒のカップ酒「ワンカップ大関」の香りがする線香が話題となっています。SNS上では「ワンカップ好きだったおじいちゃんの命日にお供えだ!」「お酒好きだった故人に線香を」などの声が上がっています。製造・販売する企業に取材しました。

スイカやカレー、キャラメルの香りも

 線香は「ワンカップ大関 ミニ寸線香」(希望小売価格は税別680円)で、ローソクと線香の製造・販売を行うカメヤマ(大阪市北区)が、清酒などを製造・販売する大関(兵庫県西宮市)と共同で開発しました。線香に「ワンカップ大関」の日本酒を配合し、火をつけるとほのかに日本酒の香りがします。

 開発の理由や反響について、カメヤマの担当者に聞きました。

Q.お酒の香りを付けた線香を作った理由は。

担当者「故人の好物の食べ物、飲み物をろうそくでリアルに再現した『好物キャンドル』というシリーズを、当社では作っています。その中に大関さんとのコラボ『ワンカップ大関 ローソク』という商品があり、『天国でも一杯やってほしい』という気持ちの人が多いのか、長年にわたり好評です。

線香の香りは、仏様の食べ物、飲み物でもあることから、線香でもお酒をリアルに再現できないかと挑戦しました」

Q.数多くあるお酒の中で、なぜ「ワンカップ大関」を選んだのですか。

担当者「お墓参りに行くと、よく『ワンカップ大関』がお供えしてあることからヒントを得ました。また『ワンカップ大関』はカップ酒の元祖であり、日本酒を飲む人なら一度は手にしたことがあるであろうロングセラー商品だからです」

Q.お酒の香りをどのようにして線香に練り込むのですか。

担当者「線香の製造時に『ワンカップ大関』の日本酒そのものを入れて練るのですが、それだけでは再現できないので香料も配合します。何度も何度も試作を繰り返し、日本酒の香りがほのかに漂うように仕上げました」

Q.売れ行きは。

担当者「2018年4月の発売開始から約4カ月で1万個が売れました。『好物シリーズ』のコラボ線香の中で最速のスピードです」

Q.購入者の反響はいかがですか。

担当者「『(夫の)お酒好きには苦労したけど、(あの世では)好きなだけ飲んで楽しんでほしい』『贈り物にきっと喜ぶと思う』などお酒好きだった故人への供養として好評です」

Q.ほかには、どのような線香がありますか。

担当者「キャンディー、キャラメル、コーヒー牛乳、カレー、スイカなどがあります。特に季節限定商品の『すいかミニ寸線香』は、スイカの最盛期である7~8月に、夏場の出荷量全国1位の山形県尾花沢産スイカを丸ごと搾って作ったスイカパウダーを配合しています」

Q.今後、どのような香りの線香に挑戦したいですか。

担当者「昔からなじみ深い食べ物や飲み物、レトロで懐かしい気分にさせてくれるような商品を作っていきたいと考えています」

(報道チーム)

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