一度使った「バスタオル」で体を拭くとどうなる? “感染症”リスクを皮膚科医が解説
子どもが感染しやすい「水いぼ」
ウイルス感染症の中でも子どもがかかりやすいのが、伝染性軟属腫ウイルスによって白い内容物を含むぶつぶつが体にできる「水いぼ」です。この内容物にはウイルスが含まれており、家族が触るとうつってしまうため、注意してください。幼稚園や学校のプールのほか、スイミングスクールなどでうつってしまうことがあります。
実際に、水いぼの人が使ったバスタオルにはウイルスが付いたままなので、洗濯せずに再度使うと水いぼが増える可能性があります。水いぼは兄弟間で感染するケースも多く、洗濯していないバスタオルの共有はぜひ避けていただきたいです。
また、ヘルペスウイルス感染症には口唇ヘルペスや性器ヘルペスだけではなく、アトピー性皮膚炎に伴うカポジ水痘様発疹症なども含まれます。いずれも、発症している皮膚にウイルスが付いているため、毎日洗浄後に清潔なバスタオルで拭く必要があります。
このほか、ヘルペスとよく似た水痘ウイルスによって引き起こされる「帯状疱疹(ほうしん)」「水痘」のような場合も、水疱(すいほう)にウイルスがいるため、全ての水疱がかさぶたになるまでは感染リスクがあります。家族の人は触らないように気を付けましょう。
アタマジラミにも注意が必要
ここまで細菌、真菌、ウイルスによる皮膚の感染症について解説しましたが、他の2つの感染症についてもお伝えします。
まずは、人の頭髪に寄生して吸血することで頭皮にかゆみを生じさせる寄生虫症である「アタマジラミ」です。保育園や幼稚園で流行することが多いですね。アタマジラミは髪の毛に卵を産んで増殖します。人の頭髪から2~3日は離れても死なないといわれているため、小さなお子さんが使ったバスタオルは必ず毎日洗いましょう。特に兄弟間で感染し合うことが多く、洗っていないバスタオルの共有は避けてください。
もう一つは、ヒゼンダニによる皮膚の寄生虫疾患である「疥癬(かいせん)」です。免疫の弱った高齢者に多い疾患で、介護施設などで流行するケースが多いだけでなく、介護している家族や介護士にうつるケースも珍しくないため、注意が必要です。
ヒゼンダニは小さなダニのため、肉眼で確認するのは難しいです。直接、肌に長時間触れることのほか、寝具やタオルの共有などで感染し、強いかゆみを伴います。入浴後に拭いたバスタオルにはヒゼンダニが付着しているため、必ず洗濯してください。そのまま干すだけではヒゼンダニは死滅しないため、気を付けましょう。
ご自身や同居している家族の肌の状態に合わせて、バスタオルの洗濯頻度を考えてみてくださいね。
(あんどう歯科・美容皮フ科 皮膚科医 安藤かおり)



コメント