片思いは「妄想の恋愛」? “年単位”の片思いが実らなかった男女の「共通点」
一人の人に対して、長年「片思い」し続けるも進展しなかった人たち。仲人である筆者によると、そうした人たちには“共通点”があるようです。

ヒットするラブソングは、切ない片思いの歌が多いもの。また、ドラマや映画のラブストーリーでは、切ない片思いをしていた主人公が、紆余曲折の末、最後にその思いを成就させてハッピーエンドになる…というのが定番です。では、現実の世界ではどうでしょうか。片思いは成就するのでしょうか。「いつかはその思いが伝わる」と、想像の中での恋愛を続けていても、何も変わらないのが現状です。
今回は、片思いを続けるもその関係が進展せず、結婚できないままに年を重ねてしまった人たちの事例を、結婚相談所を運営する仲人である筆者が紹介します。
10年で3回告白、3回振られて今も独身
先日、吉山あきのりさん(41歳、仮名)が入会面談にやってきました。面談では、これまでの恋愛や結婚経験の話をヒアリングさせていただき、そこから今後どんな婚活をしていったらいいのか、方針を打ち出していきます。あきのりさんにそれを尋ねると、こんなことを言いました。
「10年間、好きな女性がいました。30歳のときに趣味のサークルで出会った2つ下の人なのですが、僕が33歳、35歳、39歳のときに『付き合ってほしい』と告白しました。でも、3回とも彼女の答えは、『友人として一緒にいるのは楽しいけれど、恋人としては考えられない』というものでした。
友人関係は続けられているので、いつかチャンスがあるかと思っていたのですが、先日、『結婚することになった』と言われました。もう、自分にはチャンスがなくなったので、婚活をして結婚相手を探したいと思っています」
「友人や上司としては、頼りになるし尊敬できる。でも恋人としては、考えられない」。よく聞く話です。お見合いや、その後の交際に入ってお相手をお断りするときにも、よく出てくる常とう句です。
この場合、「どんなに頑張っても、恋人に昇格することはできない」。そう覚えておきましょう。なぜなら恋愛や結婚は、人として好きになれる相手ではなく、異性として好きになれる相手を選ぶからです。また、これは、相手を傷つけないための断りの理由だともいえます。
片思いは美化されがちです。ただ、片思いは、自分勝手に妄想している恋愛です。あきのりさんも、「友人として付き合えるのだから、いつか恋人に昇格できるときが来るのではないか」と10年間、一人の女性を思い続けていましたが、それは、彼女の気持ちを無視した一方的な思いです。
さらに、あきのりさんは「毎年、彼女の誕生日にはお祝いのカードと、お菓子やお花などの小さなプレゼントを贈っていました」と言うのですが、それはあきのりさんの自己満足。彼は思いを届けたつもりでも、相手の気持ちが動くことはなかったのです。
そして、10年がたってしまいました。もし彼女を諦めて、リアルに恋愛関係を築ける他の女性に目を向けていたら、とっくに結婚できていたかもしれません。
あきのりさんには、妄想の恋から卒業していただき、ぜひリアルな恋愛関係を築ける女性に婚活で出会って、それを結婚に結び付けてほしいなと思っています。
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