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キッチン収納を圧迫…大量に増えた「食器」、どうやって整理する? 収納のプロに聞いた

気付けば大量に増えている「食器」、どうやって整理していますか。処分の判断基準や整理のコツについて、収納アドバイザーに聞いてみました。

増えてしまった「食器」…どう整理?
増えてしまった「食器」…どう整理?

 家庭料理を引き立ててくれる「食器」。「あると便利な大きさだから」「デザインがすてきだから」と気に入ったものを買い足していたら、いつの間にか食器棚に収まりきらないほど増えてしまった……という経験がある人も多いのではないでしょうか。

 キッチンの収納スペースを圧迫しかねない大量の食器、どうやって整理すればいいのでしょうか。収納アドバイザーの岩佐弥生さんに聞きました。

日常使いの食器から「適正量」を決めよう

Q.そもそも、なぜ「食器」は“気付けば大量に増えてしまいがち”なのだと思われますか。

岩佐さん「食器は、割れたらすぐに処分できますが、そうでない場合は処分のタイミングが非常に難しいアイテムの一つです。そもそも食器集めが趣味の人や、衝動買いしがちな人、頂き物の食器を何年も保管して使わないでいる人は、家の中にどんどん食器が増えやすい傾向にあります」

Q.増え過ぎた食器を「手元に残す」のか、「処分する(手放す)」のかについて、どのように判断するのがよいのでしょうか。

岩佐さん「欠けている食器や、何年も出番のない食器、これからも出番がないと考えられる食器は手放していきましょう。また、引き出物ですてきな食器を頂いたら、整理のタイミングです。頂き物を『いつ来るか分からない来客のため』でなく、自分用に循環させて使っていきましょう。すてきな食器を使うことで、気分も上がります。

処分することに抵抗がある人は、新品や中古で食器を買い取ってくれたり、寄付できたりするサービスを使うと手放しやすくなります。

また、適正量は、持つ数を決めやすい食器から優先して決めるのがお勧めです。例えば、日常使いの茶わんやおわん、コーヒーカップなどは家族分だけあれば十分ですし、サラダボウルといった食器も持つ数を決めやすいですね。お皿は、食器収納用のグッズもあるので、その収納用品に収まる分のお皿だけ持つようにするのも、適正量が決めやすくてよいです。来客用の食器は、日常使いとは別にし、来客頻度や人数を考えて決めるとよいでしょう」

Q.食器を整理するにあたって、意識するとよいことやNG行為はありますか。

岩佐さん「一気に何でもかんでも食器を減らすと、リバウンドを起こしてしまいます。極端に物を減らせばよいわけではなく、『どうしてその食器を残したいのか』『今後、出番は多くあるのか』を意識して食器の整理をしていくとよいでしょう。

また、さまざまな料理に使い回せる食器は日々の出番も多いので、限られた数、空間の中で上手に活用することができます。食器を購入するときは、見た目のかわいさだけでなく、『どんな料理のときに使うか』『よく使いそうか』『手持ちの似た食器で、手放せそうな食器はあるか』を頭の中でイメージして購入するとよいでしょう」

Q.最後に、手元に残した食器を使いやすく収納するためのアドバイスをお願いします。

岩佐さん「食器には茶わん、おわん、小皿、中皿、大皿、サラダボウル、カップなどさまざまな種類がありますが、まずは『種類別』に分けていきましょう。食器棚なら、よく使う食器は『目線~腰の高さのゾーン』に、カウンターなら『腰の高さ』の収納がベストです。

種類分けした食器は、棚板をうまく調整しながら、コの字ラックを使って上と下で収納を分けると、空間に無駄が生まれません。大皿は、ファイルボックスや専用の大皿収納用品に立てて、『足元に収納』するのも便利です。さらに、和食器・洋食器で空間分けして収納しても、より使いやすくなりますよ」

(オトナンサー編集部)

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岩佐弥生(いわさ・やよい)

整理収納コンサルタント

キッチンショールームでの収納コーディネート、企業の収納コンサルタントなど、幅広く活動中。また、喋(しゃべ)り手ならではの聞きやすく分かりやすい収納セミナーが好評。オリジナル収納ラベルのショップもプロデュースしている。保有資格は、整理収納アドバイザー2級認定講師、整理収納アドバイザー1級、企業内整理収納マネージャー認定講師。iGuild(アイギルド)(https://www.iwasayayoi.com/)。

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