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入退室はいつ? 服装は? 商談が成功する「オンラインミーティング」のマナー【新時代のビジネスマナー】

商談の場合はホストとしての心構えを

 オンラインミーティングの相手が商談相手の場合、社内とは違った心配りが必要です。社外の人の場合はオンラインで初対面というケースもあり、ファーストコンタクトの印象がその後の商談を左右することもあります。ホストとして、アポイントのメールを送るところから手順を確認しておきましょう。

・アポイントのメールを送る
まずは依頼メールの送信から。アポイントが取れたらミーティングアプリを伝え、面識がない人にはオンライン名刺(または名刺のスキャン)を送ると親切です。

・会議室を立ち上げる
慣れていないときは開始時間30分前には準備に入り、アプリが正常に機能するかどうか確認しておきましょう。慣れてきたら20分前などでも構いません。万が一のことを考えて、ホストの立場であれば、慣れていても遅くとも15分前だと双方安心です。

・会議を開く
遅くとも予定時間10分前には会議室をオープン。入室許可は約束の時間で構いませんが、上司や先輩にも確認して行いましょう。会議が始まったら、まずは自己紹介をして自社側のスタッフも紹介します。

・商談
本題の前にスモールトークとして軽い雑談をしてもOK。商談の進め方は対面の場合と同じです。

・お見送り
一般的なマナーの観点からは、ホストが「本日はありがとうございました」などと声をかけてお見送りをすると相手も退室しやすくなります。相手の退室を待ち、ホストは最後に会議をクローズします。ただし、相手がなかなか退室しないときがあるかもしれません。その場合、ホストから「失礼いたします」ときちんとあいさつをして終了してもOKです。

 オンライン商談は、あなたも相手もまだ慣れていないケースがあるかもしれません。マナーの形式として確立されていなくても、相手への心配りのマナーは変わりません。それを忘れなければ、自分も相手も安心して商談を進めることができるでしょう。

 相手が社内でも社外でも、オンラインミーティングには確立されたこれといった一つの答えはありません。初めてのことや慣れないことには不安がつきものですが、経験を重ねることで、それが得意にもなってくる可能性があります。未来に向かって柔軟な気持ちでチャレンジしてみましょう。

(文/構成・オトナンサー編集部)

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西出ひろ子(にしで・ひろこ)

マナーコンサルタント、マナー解説者、美道家

ヒロコマナーグループ代表。一般社団法人「マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会」代表理事。大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経て、マナー講師として独立。マナーの本場英国へ。オックスフォードにて、オックスフォード大学大学院遺伝子学研究者のビジネスパートナーと2000年に起業し、お互いをプラスに導くマナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナーコンサルティングなどを行い、他に類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績はテレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「龍馬伝」をはじめ、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない 富豪村」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画、CMのマナー指導・監修者としても活躍中。著書は28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)など監修含め国内外で100冊以上。「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」(青春出版社)など子どものマナーから、ビジネスマナー、テーブルマナーなどマナーのすべてに精通。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)。
※「TPPPO」「先手必笑」「マナーコミュニケーション」「真心マナー」は西出博子の登録商標です。

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