オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

気配りを大切に! 知っておきたい「扇子」のマナー

これからの暑い季節。手軽に涼を取るために「扇子」を使用する人も多いことでしょう。その手軽さゆえに、人への迷惑などを考えずに何気なく使ってしまいがちな扇子ですが、心得たい「マナー」もあります。

扇子を使用する際のマナーとは

 手軽に涼を取るためのツールとしてすっかり定着した感のある「扇子」。普段は、何も意識することなく使っている人も多いはずですが、実は守りたいマナーがあります。これからの暑い季節に向けて頭に入れておきましょう。

 教えていただくのは、NHK大河ドラマや映画など多くの作品でマナーや所作指導を行う、マナーコンサルタントで美道家の西出ひろ子さんです。

マナーの観点から見たあおぎ方

 扇子といえば、顔や首の周辺であおぐのが一般的です。西出さんによると、それは間違いではありませんが、以下のような事例もあります。

「先日、エレベーターに乗っていたら、扇子で顔をあおぎながら入ってきた男性がいらっしゃいました。ほかに同乗者がいましたが男性はあおぐのをやめず、顔面に風が当たった後ろの人が不快な表情をしていました。また、隣の人に扇子が当たりそうで、とても危険でした」(西出さん)

 扇子を使用する場合、場所や人の有無などに応じてあおぎ方を変え、周囲に気を配ることが大切です。

「一般的な扇子の使い方はありますが、ここでは、日常生活において涼を取る上で意識してほしい『マナー的観点』から、あおぎ方をご紹介します。具体的には、扇子は胸の高さで、扇子の裏面と自分の胸が平行になるように持ち、あごに向かってあおぎます。手首を曲げることにはなりますが、そうすることで風が周囲の人に向かわず、夏祭りや花火大会など人が多い場所でも迷惑になりません」

1 2

西出ひろ子(にしで・ひろこ)

マナーコンサルタント、マナー解説者、美道家

ヒロコマナーグループ代表。一般社団法人「マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会」代表理事。大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経て、マナー講師として独立。マナーの本場英国へ。オックスフォードにて、オックスフォード大学大学院遺伝子学研究者のビジネスパートナーと1999年に起業し、お互いをプラスに導くマナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナーコンサルティングなどを行い、他に類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績はテレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「龍馬伝」をはじめ、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない 富豪村」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画、CMのマナー指導・監修者としても活躍中。著書は28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)、16万部を超える「改訂新版 入社1年目 ビジネスマナーの教科書」(プレジデント社) など監修含め国内外で100冊以上。「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」「かつてない結果を導く 超『接待』術」(共に青春出版社)など子どものマナーから、ビジネスマナー、テーブルマナーなどマナーのすべてに精通。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)。
※「TPPPO」「先手必笑」「マナーコミュニケーション」「真心マナー」は西出博子の登録商標です。

コメント