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密漁事件で押収した魚介類、その後どうなる? “きれいな”写真のワケは?

ウニやアワビなどの密漁事件が時々報道されますが、証拠品として押収された魚介類はその後、どうなるのでしょうか。

密漁の証拠品として押収された毛ガニ(函館海上保安部提供)
密漁の証拠品として押収された毛ガニ(函館海上保安部提供)

 毛ガニ84匹を許可なく獲ったとして、北海道八雲町の漁師の親子3人が7月11日、漁業法違反などの疑いで函館海上保安部に逮捕され、毛ガニは証拠品として押収されました。

 こうした密漁事件が時々報道されますが、押収された魚やカニはその後どうなるのでしょうか。長期保管が可能な証拠品と違い、生鮮品や生きているものの保管は難しそうです。また、大量の押収品の写真が報道される際、とてもきれいに並べてあるのに驚くことがあります。なぜでしょうか。

現在は海の底を…?

 函館海保によると、3人は7月10日夜、八雲町沖合で動力船を使い、北海道知事の許可を受けずに固定式刺し網を使って毛ガニ84匹(約40キロ)を獲った疑いが持たれています。函館海保の署員が漁港をパトロールしていた際、3人の乗る船が毛ガニを積んで帰港。立ち入り検査したところ、許可証を持っていなかったため、同11日未明に現行犯逮捕したとのことです。

 毛ガニの行き先などについて、函館海保の広報担当者に聞きました。

Q.今回、押収した毛ガニはどうなったのでしょうか。

広報担当者「元の海に返しました。放っておいたら傷んでしまいますので、証拠品として、計量や数の確認、写真の撮影を終えた後、放流しました。今は海の底を歩いているんじゃないでしょうか」

Q.密漁の証拠品として魚やカニを押収した場合、一般的にどう扱われるのでしょうか。

広報担当者「今回のように生きていれば放流しますが、魚の場合はほとんどが死んでしまっています。その際は換価処分といって、漁業組合に引き取ってもらい、いくらの価値があるかを確認して、お金に換えてもらいます。そのお金は魚を撮影した写真とともに、証拠品として検察に送致します。最終的には国庫に納まることになると思います。

カニのように水揚げしてからもしばらく生きているものは、資源保護の観点から放流します。腐るようなものはお金に換えるのが原則です」

Q.証拠品を撮影する際、なぜ、きれいに並べて撮影するのでしょうか。

広報担当者「写真を検察に送るのは『こういうものですよ』と証拠品として見せるためです。何匹いるか数えて、何キロあるかを測って活字として記録するわけですが、撮影する際、きれいに並べていれば、活字で書いているものと見比べて分かりやすいですよね。そのため、一目で見て分かるように、きれいに並べて写真を撮っています」

Q.密漁の問題点をお願いします。

広報担当者「水産資源は保護しながら有効に使わないと枯渇してしまいます。そうならないよう許可制とし、獲る数量を管理して資源が減らないようにしているわけですが、密漁をされると資源が少なくなっていき、枯渇する恐れがあります。

函館海保管内の海域は毛ガニのほか、アワビやウニといった高価な水産資源に恵まれていますが、昨年もアワビの密漁で逮捕者が出ました。密漁は許されません。取り締まりを強化していきます」

 なお、3人は漁業法65条1項などに違反した疑いで逮捕されましたが、その罰則としては、3年以下の懲役または200万円以下の罰金が定められています。

(オトナンサー編集部)

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