小林麻央さん死去 改めて考える「乳がん」早期発見の大切さ
自宅で「乳がん」と闘病していた小林麻央さんが、34歳という若さで死去。その悲しみが社会全体を覆っています。乳がんで亡くなる人を一人でも減らすために――。専門家は、早期発見の重要性を強調しています。
乳がん闘病中だった、フリーアナウンサーの小林麻央さんが6月22日、34歳という若さで亡くなりました。
小林さんについては、夫で歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが2016年6月、記者会見を開き、乳がん闘病中であることを公表。小林さんは同9月から「闘病ブログ」への投稿を始め、同じ病気で苦しむ人など多くの読者を引きつけてきました。
海老蔵さんが23日に行った会見で、小林さんの最期の言葉が「愛してる」であったことを明かすなど、その悲しみは社会全体に広がっています。
改めて、小林さんが闘った「乳がん」とはどのような病気なのか――。オトナンサー編集部では、乳腺診断の専門家として2006年以降、約1500件の乳がんを診断しているベルーガクリニック院長の富永祐司さんに聞きました。
女性の「12人に1人」がなる病気
乳がんは、女性の罹患数が最も多いがんとして知られます。女性の12人に1人がかかると言われ、国立がん研究センターによると、2012年は国内で約7万4000人が罹患したと推計されます。
一方で、治療後の生存率はほかのがんに比べて高く、同センターなどの研究によると、がん全体の10年生存率(2000~2003年に診断された患者)が58.5%であるのに対し、乳がんは81.7%という結果でした。
「つまり、乳がんは早期に発見できれば治癒が見込めるがんと言えます。特に日本は他国に比べて、乳がんの死亡率が低いのです」(富永さん)
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