深い味わいに! ひと晩寝かせた「カレー」がおいしいワケ
家庭料理としても人気の「カレー」はなぜ、作ったその日よりも、ひと晩寝かせたほうがおいしいのでしょうか。この素朴な疑問を、「洋食のプロ」にぶつけてみました。

家庭料理の定番の一つ「カレー」。
そのカレーはよく、調理した当日よりも、ひと晩寝かせたほうがおいしいと言われます。誰しも一度は、ひと晩置いたカレーの“得も言われぬ”深い味わいを体験したことがあるでしょう。
オトナンサー編集部では今回、ひと晩寝かせたカレーがおいしい理由について、日本洋食協会の岩本忠会長に聞きました。
味や香りが「こん然一体」「なじむ」
岩本さんによると、カレーはひと晩寝かせることで、ルーの味が具材にしみ込んだり、その反対に具材の味がルーに溶け出したりすることで、全体の味や香りが「こん然一体」となり、よく「なじむ」のだそうです。
また、肉や野菜に含まれるアミノ酸や糖分などの成分によって、ルーのコクや、うま味が増すといいます。
具としてジャガイモを使用した場合、ジャガイモが再加熱されることでルーに溶け出し、スパイスの辛みや塩味が抑えられて、まろやかな味になります。スパイス自体も、余熱で加熱されるとトゲトゲしさが消え、熟成した風味と香りに変化するそう。
「これはカレーに限らず、シチューなどの煮込み料理全般に共通しており、冷ますことで具材に味が染み込みます。おでんの大根なども、柔らかく煮た後に冷ますことで、味が入っておいしくなりますよ」(岩本さん)
コメント