商談中に「視線」はどこへ向けるべきなのか
子どもの頃、親や先生から「相手の目を見て話しなさい」と教わりませんでしたか。大人になってからもそうした習性は長く続くものですが、ビジネスシーンなどでは、常に相手の目を見ることが良いこととは限らないようです。

小さい頃から、ご家庭や学校で「相手の目を見て話しなさい」としつけられて育った人は多いことと思いますが、ビジネスシーンにおいては、常に相手の目を見ることが必ずしも良いことではありません。
徳島を拠点に活躍するマナー講師・マナーコンサルタントの川道映里さんによると、ずっと目を合わせながら話すことは、「本人にとっても、相手にとっても心地良いものではありません。適度に視線を外すことが相手とのコミュニケーションを良好にします」。
それでは、視線はどこに持っていくのがよいのでしょうか。
ポイントは、視線を相手の鼻から首下までの範囲に置き、“目が合いそうで合わない”状況を作ること。その場合でも、顔がきちんと相手を向いていることが大切です。すると、相手は無意識に「いつ目が合うかな」と考え始めるため、かえって真剣に自分を見てくれるといいます。
そして、時々テーブルの上に視線を落として、話し中や話し終えた際の、“一瞬の間”に相手の目を見ます。この時の目は、ほほ笑み、口角をあげます。こうすることで、相手は「ついに目が合った」と感じ、それまでの話の内容を理解しようとするため、自分の話が納得されやすくなります。
また、あえて、話をしていない時に目を合わせることで、『目が合ってしまって話せない』というマイナスの状況を避けることができるそうです。
「マナーとは相手に合わせることでもあります。相手が視線を合わせることを不快に感じていないかどうかを判断し、相手に応じて、目を見る回数や時間を臨機応変に変えると、さらに良いでしょう」(川道さん)
※参考文献:「超一流のビジネスマンがやっているすごいマナー」(西出ひろ子著)
(オトナンサー編集部)
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