夫に「離婚」を切り出された44歳女性、探偵と調停委員を敵に回して娘を奪われた顛末
「大金を勝手に浪費する妻」のレッテル
「最悪でした!」
亜理紗さんはそう振り返りますが、今まで関係が良好だった調停委員が一変。今度は夫に肩入れしたのです。
「いくら待っていても、どうせムダ! 早く離婚して楽になりなさいよ!!」
「お互い好きなんだから(浮気は)しょうがないじゃない。飽きるまで待つつもりなの?」
「ダンナさんの稼ぎなんだから、何に使おうがダンナさんの自由でしょ。何様のつもりなの!」
調停委員が発する小汚い言葉の一つ一つに亜理紗さんは耳を疑ったそうです。まるで、浮気も生活費不足も離婚も、亜理紗さんのせいだと言わんばかり。信じていた人に裏切られたのでショック倍増でした。言葉の内容は事実無根であっても、です。
「ここ1カ月で300万円も出金しているようですね。一体何に使ったんですか」と調停委員に詰問され、亜理紗さんは答えに窮してしまったのです。まさか、「探偵にだまされて300万円をドブに捨てた」なんて口が裂けても言えません。
結局、「大金を勝手に浪費する妻」というレッテルを貼られ、金銭感覚の狂った母に子どもを任せられないという結論に持っていかれ、娘さんの親権は夫が持つことに。亜理紗さんは最愛の娘さんを引き離されてしまったのです。
ここまで、亜理紗さんの悲劇を見てきましたが、どう思われたでしょうか。探偵と調停委員に共通するのは、亜理紗さんと初対面だということ。多少でも面識があり、最低限の人間関係が存在し、人となりを理解していれば「この人のために頑張ろう」と思えますが、どこの馬の骨か分からない相手ならどうでしょうか。必要以上に頑張ろうとは思わず、最悪、「知らない相手だからどうなってもいい」とさいを投げられる危険もあります。
「かわいそうな私」をいくら演出しても、相手が必ず同情してくれるわけではありません。運悪く悪質な探偵につかまってしまった場合、「精神的に弱っているからだませそう」と餌食になるのがオチです。さらに、相手の立場を考えず、言いたい放題というやり方は「かわいそうな私」だからという理由で許されるわけではありません。
相手が赤の他人ならば、自分がどのような状況でも、「相手はどう思うだろうか」とおもんぱかった上で言葉を選ばなければなりません。そのことを忘れて言いたいことを言ったらどうなるのか。調停委員の態度を振り返れば言わずもがなです。特に、他力本願で人のせいにしやすく、物事を俯瞰(ふかん)するのが苦手な人は、くれぐれも亜理紗さんの二の舞いにならないよう気をつけてください。
(露木行政書士事務所代表 露木幸彦)


賽は投げられたは、引き返せない賭けが始まった様子です。
匙が投げたれたの間違いだと思われます。
オトナンサー編集部です。ご指摘ありがとうございます。 訂正いたしました。
えっ、代書屋さん、弁護士法違反じゃないの?
>「調停員さんは海千山千のプロでしょう。アタシと同じような人を見てきているでしょ?! きっとアタシの気持ちを分かってくれるはず!」
亜理紗さんは、そんなふうに根拠のない期待を抱いていたのですが、渡りに船でした。
→渡りに船とは、困っているときに、ちょうどよく助けになる人や環境に恵まれること。
…後の文章を読むと、この表現で良いのか…
何か違和感を覚えるのだが。