夫に「離婚」を切り出された44歳女性、探偵と調停委員を敵に回して娘を奪われた顛末
1万件以上の離婚相談を受けてきた筆者の元へ相談に来る女性には、ある決まった特徴があるそうです。それは、夫以外の人を敵に回し四面楚歌に陥っていること。記事の女性もその一人です。

離婚成功の秘訣(ひけつ)は、周囲の人間を味方につけることです。例えば、「浮気の証拠」をつかむため探偵に依頼したり、「自分に有利に進むよう」弁護士に依頼したり、「早く調停をまとめるよう」調停委員に懇願したりして用意周到に進めるべきです。
筆者は、過去14年間で1万件超の離婚相談を受け持ってきましたが、相談しにくる女性にはある特徴があります。それは、会う人、会う人とけんかをし、敵に回し、四面楚歌(そか)に陥っていること。離婚を考えているのだから夫と仲が悪いのは当然です。しかし、夫以外にも実家の両親や兄弟姉妹、職場の上司や同僚、相談先のカウンセラー、弁護士、そして裁判所の調停委員や裁判官との折り合いが悪いのだから困ったものです。
例えば、親身に話を聞いてくれていた母親に「離婚」の2文字を口にした途端、態度を大きく変えられたり、医者に診断書をもらおうとして、「裁判所に提出するから」と言い出した瞬間から難色を示されたり、調停委員に「来月は仕事が忙しいから、再来月にしてほしい」と言ったら、「じゃあ、離婚やめれば」とさじを投げられたり…。
「私はこんなに頑張っているのに…なんで誰も分かってくれないの」
今回の相談者、横尾亜理紗さん(44)は嘆きますが、「助けてくれて当然」というオーラを出しているように思えました。亜理紗さんはいかにも「お人よし」という感じ。離婚の件で精神的にかなり弱っているので、「誰かにすがりたい」という気持ちでいっぱいでした。だからこそ、周囲の人間をいとも簡単に信用してしまうのですが、まさか裏切られるとは思っていなかったのでショックは大きく、「昨日の味方は今日の敵」という現実を受け入れることができずにいたのです。
夫ではなく、周囲の人間とけんかをしている間にどんどん時間が過ぎたのですが、何があったのでしょうか。
<家族構成と登場人物、属性(すべて仮名。年齢は現在)>
横尾武治(48歳)会社員
横尾亜理紗(44歳)専業主婦 ※今回の相談者
横尾恵(17歳)高校生
「探偵さんを信用して任せていたんです。それなのに…」
亜理紗さんが探偵に「夫の尾行」を頼んだのは、至って自然な発想です。「愛情がなくなったから離婚してほしい」。夫はそうやって別れを切り出してきたのですが、離婚の理由が真っ赤なうそだということは、亜理紗さんにはバレバレでした。
「ゼッタイ、後ろにオンナがいるに違いない! ダンナが軽々しく言い訳できないようにしたい。だから、カンペキな証拠をゲットしたいんです」
亜理紗さんはそうやって、浮気調査の1から100をすべて「探偵」に丸投げしたのですが、これが「不幸の始まり」でした。よく考えてみてください。おかしいと思いませんか。亜理紗さんと探偵は赤の他人ですし、まったくの初対面なのに全面的に任せるなんて。
賽は投げられたは、引き返せない賭けが始まった様子です。
匙が投げたれたの間違いだと思われます。
オトナンサー編集部です。ご指摘ありがとうございます。 訂正いたしました。
えっ、代書屋さん、弁護士法違反じゃないの?
>「調停員さんは海千山千のプロでしょう。アタシと同じような人を見てきているでしょ?! きっとアタシの気持ちを分かってくれるはず!」
亜理紗さんは、そんなふうに根拠のない期待を抱いていたのですが、渡りに船でした。
→渡りに船とは、困っているときに、ちょうどよく助けになる人や環境に恵まれること。
…後の文章を読むと、この表現で良いのか…
何か違和感を覚えるのだが。