顔のほてり、肩こり…女性の「更年期障害」 症状は多種多様 婦人科医が説く受診目安&有効な対策
更年期障害による症状をできるだけ和らげるには?
Q.更年期障害による症状をできるだけ和らげる方法はありますか。有効な対策について、教えてください。
沢岻さん「更年期障害の症状を軽減する一番の方法は、『女性は必ず50歳前後で更年期を迎える』『女性ホルモンの変動による影響は避けられない』ということを意識し、事前に備えておくことでしょう。
そのためには、自分の体力や性格に合った適度な運動習慣を持っておくことや、日頃からストレスをため過ぎない生活を送ること、気が置けない交友関係を築くことなどが大切です。女性として仕事や家事などをこなす中でも、自分自身を一番に労わるというセルフケアを忘れずに過ごすことで、更年期になっても症状が重くならず、上手に乗り切っている女性もいます。
周囲の更年期症状がつらい人と比べると自分の症状はまだ軽い方だからと、受診をためらう女性や、受診しても『症状がもっとキツくなるまで治療は我慢します』と主張する女性がいます。
そこで、私が更年期障害に関する治療で大切にしていることは、患者が他人と比較することなく、自分らしい日常生活を送れるようサポートすることです。そのために、診療時は生活の質(QOL)を保つための治療の選択肢をいくつか示し、患者と一緒に考えています。
女性ホルモンに影響を受けていた人生の前半から、更年期を乗り切った先の、ホルモンの揺らぎが少なくなる人生の後半に向けて、いかに自分らしく軽やかにシフトできるのか、その答えは1つではありません。更年期障害について、とことん悩んでよいと思います。
これは初潮を迎えてから、男女の差を意識した生活が当たり前の環境で生きてきた中で、『更年期=女性性の喪失』ではなく、男女差のない、無邪気で素直な幼い頃の自分に戻るイメージです。ただ単に『更年期=リセット』ではなくて、積み重ねた経験の先にある、自分らしさを楽しみながら、深みのある後半戦にたどり着いてほしいですね」
Q.ちなみに、男性も更年期障害のような病気を発症することはあるのでしょうか。
沢岻さん「女性の更年期障害ほど知られていませんが、男性にも男性ホルモンの低下による男性更年期障害という病気があります。女性ホルモンが50歳前後で急激に減少するのに比べ、男性ホルモンは徐々に低下するので、症状は個人差が大きいようです。
男性更年期障害の場合、集中力の低下や性欲の低下、憂鬱(ゆううつ)感、倦怠(けんたい)感など、他の病気でも見られる症状が現れるため、『年齢的な変化』『うつ病なのでは?』などと誤解される場合もあります。男性更年期障害かどうかを診断するには、男性ホルモンの値を測定する必要があり、治療が必要な場合はホルモン補充療法が効果的です。
男女ともに『生きる意欲』を高める上で男性ホルモンは不可欠です。そのため、更年期を過ぎ、意欲の低下が著しい女性の中には、少量の男性ホルモンを補充することで元気を取り戻す女性もいます」
(オトナンサー編集部)




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