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「減塩」しつつ、料理をおいしく作るコツとは? 管理栄養士が教えるおすすめの調味料

塩分の摂取量を減らしつつ、料理をおいしく作るコツについて管理栄養士に聞きました。

塩分の使用量を抑えつつ、料理をおいしく作るには?
塩分の使用量を抑えつつ、料理をおいしく作るには?

 ゴールデンウイーク(GW)のような連休時に、自宅で調理をする機会が増える人は多いと思います。その際、塩分の使用量が気になり、困ったことはありませんか。塩分の過剰摂取は、さまざまな病気の原因になるといわれています。ただ、調理の際に塩分の使用量を減らすとその分、料理のおいしさも損なわれてしまうことがあります。減塩をしつつ、料理をおいしく作るにはどうしたらよいのでしょうか。調理の際に使うとお勧めの調味料や食材について、管理栄養士の松田加奈さんに聞きました。

ソーセージやハムは塩分量が多い

Q.1日の塩分摂取量の目安について、教えてください。また、塩分を過剰摂取した場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。

松田さん「厚生労働省が定めた1日の塩分摂取量の基準は、男性が7.5グラム未満、女性が6.5グラム未満です。しかし、これはかなり厳しい数値かもしれません。また、塩分を極端に控え過ぎると食事が味気なくなってしまうので、1日の塩分摂取量は10グラム未満に収まっていればよいのではないでしょうか。

ただ、塩分の取り過ぎには注意が必要です。塩分を取り過ぎると腎臓に負担がかかるだけでなく、高血圧になって動脈硬化を引き起こし、脳梗塞(こうそく)や脳出血、心臓病などの病気が生じるリスクが高まるといわれているからです。脳の血管の傷みは認知症にもつながるとされており、塩分の摂取量を抑えることはとても重要です」

Q.塩分の摂取量を減らしたいときに摂取を避けた方がよい食材はありますか。

松田さん「塩分の摂取量に気を付けたい場合は、塩が多く使われているソーセージやハム、ベーコン、練り物などの食材を避けるのがお勧めです。また、煮物はかなり塩分が入っているのに加え、水分が飛んで濃くなるので、糖尿病や腎臓病の人は避けるとよいでしょう。

しかし、基本的に家庭で作る料理は塩分量がそれほど多くないので、ほとんど問題はありません。特定の食材というよりも、外食を控えるのが望ましいです。外食の料理はおいしくするために塩分や脂肪分が高めになっています。食べてはいけないというわけではありませんが、塩分を控えるという面では避けた方がよいでしょう」

Q.塩分の使用量を減らしても料理をおいしく作りたい場合、どうすればよいのでしょうか。調理時に使うとお勧めの調味料や食材について、教えてください。

松田さん「塩分控えめのおいしい料理を作りたい場合は、スパイスなどを生かした香りを楽しめる料理を作るのがお勧めです。わさびやカレー粉、マスタード、ショウガ、ニンニク、レモンといった調味料や食材を活用することで、塩分を控えめにしてもおいしく食べられる料理になります。わさびあえのようなあえ物にしたり、肉や野菜を炒める際にカレー粉を加えたりするとよいでしょう。特にカレー粉は、満足感を得やすい調味料でありながらカロリーがほとんどないのでお勧めです。

このほか、天然塩を使うのをお勧めします。塩には天然塩と精製塩の2種類があります。天然塩の方が数十円ほど価格が高いものの、ミネラルなどの栄養素が豊富で体に良いのが特徴です」

(オトナンサー編集部)

【要チェック】これが減塩しつつ、“料理をおいしく作りたい”ときにおすすめの調味料です(画像6枚)

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松田加奈(まつだ・かな)

高校生の頃、太っていた自分が嫌で食べないダイエットで-15kgしたものの、反動でリバウンド。それから100以上のダイエット法を試し、ダイエットにのめり込む。そして管理栄養士の資格を取得し、健康と食事の大切さや心のあり方に気付き、見た目のバランスも良い状態で健康的に-10kgを実現。それらの経験から30歳のときにダイエットサロンをオープン。15年の間に延べ1万人以上の方々のカウンセリングを行って、ダイエットサポートをしている。テレビ出演や全国版雑誌掲載、教育委員会主催の栄養講義、専門学校、短大の講義などの経験がある。

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