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「休み明けは会社に行きたくない」投稿が話題に、出社を嫌がる心理とその対処法とは?

連休明けに「会社に行きたくない」と感じてしまう人は多いようです。その心理的原因やモチベーションの上げ方について、心理カウンセラーに聞きました。

連休明けでやる気が出ない時の対処法とは?
連休明けでやる気が出ない時の対処法とは?

「休み明けは会社に行きたくない」。このような趣旨の投稿が先日、ネット上で話題になりました。長期休暇のみならず、2~3日の連休後も「だるい」「やる気がしない」「体が重い」などと感じ、出社や仕事に対するモチベーションが急激に下がるのを感じたことがある人は多いようです。これについて、「だるいに決まってる」「明日から仕事って考えると気が重くなります」「休みが長くなるほど、切り替え方がわからなくなる」など、さまざまな体験談が寄せられています。

 休み明けに「出社したくない」と感じてしまう心理的要因や対処法について、心理カウンセラーの小松原幸恵さんに聞きました。

緊張状態への心理的抵抗

Q.そもそも、なぜ休み明けに「出社したくない」と感じてしまうのでしょうか。

小松原さん「休み明けに『出社したくない』と感じる方は、休みでない時も、仕事の内容や人間関係にストレスを感じている方でしょう。仕事のストレスは、知識や能力に見合わない不適切な仕事の要求や圧力、また、高い能力を要求される困難な仕事内容などからも引き起こされます。

仕事に対してストレスを感じながらも、何とか“頑張って”仕事を続けている状態であり、休みの間に仕事から解放されて緊張状態が解けているため、もう一度、緊張状態(いわゆる『仕事モード』)に入ることに心理的抵抗を感じているのです」

Q.休み明けに「出社したくない」と感じやすい人/感じにくい人の違いとは。

小松原さん「まじめで完璧主義の人は『出社したくない』と感じやすい傾向があります。仕事を完璧にこなさなければならないというプレッシャーが大きく、また、少しのミスでも重大に捉えてしまい、ささいなことで自信を喪失してしまうため、『仕事をする』ということのハードルを高くしてしまいます。

実際にカウンセリングをしていても、休み明けに仕事に行けなくなる人は、『我慢するのは当たり前』『仕事はつらいもの』『どうすることもできない』と思ってしまっている方が多い印象です。そして、無理を続けた結果、体調不良が続いたり、うつ状態になってしまったりするケースもあります。

一方で、リラックスして仕事を楽しめている人や、あまり気負わずに仕事に取り組める性格の人は、休み明けでも出社したくないと感じずに仕事に取り組めます」

Q.休日モードから仕事モードに気持ちを切り替えるコツはありますか。

小松原さん「上手な気持ちの切り替え方は、性格によっても変わります。例えば、きっちりと仕事をしたいタイプの人なら、出勤する前日に次の日の仕事の予定を組み立ててみたり、営業トークの練習をしたりするなどして、早めに『仕事モード』に切り替えることで、スムーズに休み明けの仕事をスタートすることができます。

また、完璧主義であるものの、もう少しリラックスして仕事に取り組めた方がよいと感じている人であれば、まず『なぜ完璧でなければならないと感じているのか』を探求してみるとよいでしょう。例えば、『完璧でなければ自分には価値がない』と考えているのであれば、『完璧でなくても大丈夫』と思えるように深層心理の緊張を解きほぐしてあげると、もっと気分が楽な状態で働けるようになります」

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小松原幸恵(こまつばら・ゆきえ)

心理カウンセラー(ヒプノセラピスト)

米国催眠療法協会(ABH)認定ヒプノセラピスト、国際催眠連盟(IHF)認定ヒプノセラピスト、国際セラピートレーニング協会(ITTO)認定ヒプノセラピスト。ワイスインスティテュート(米国)前世療法プロフェッショナルトレーニング修了。日本レイキセラピスト教会認定レイキティーチャー。「Efficacy Japan」認定夢実現化コーチ。高倍率を勝ち抜いて公務員になるも、人生の方向性への迷いからヒプノセラピーによる心理カウンセリングを受け「人生は自分で切り開いていくもの」というメッセージを潜在意識から受け取り、人生を見つめ直す。心理カンセラー(ヒプノセラピスト)として活躍中。2013年に第1子を出産。リラクゼーションで痛みのない出産ができることを自ら実証し、その経験を元に「ココロと体の自由」を主軸にした「幸せ出産学」「ヒプノ出産学」のセミナーを開催し「子供がいることでさらに自由が拡大していくママ」の育成を目指している。和気あいあいとした雰囲気でクライアントの気持ちに寄り添ったセミナーは強い支持を得る。

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