「バツイチの女性、初婚男性との再婚を敬遠しがち説」は本当なのか? “結婚歴なし”男性にはあって“バツイチ”男性にないものとは
離婚経験のある女性は、もし再婚するとなった場合「相手もバツイチがいい」と考え、初婚男性を敬遠しがちな傾向になる…という話が。これは本当なのか、実例をもとに考えてみます。

離婚経験のある女性は、「もう一度結婚するなら、絶対に相手もバツイチがいい」という人が多いように感じます。再婚バツイチ歓迎説、一体それはなぜなのでしょうか?
2022年度に結婚したカップルの3割以上が「再婚」
厚生労働省の「人口動態調査」によると、2022年度に結婚した夫婦において、「夫妻とも再婚またはどちらか一方が再婚」は25.2%、「夫妻とも再婚」が9.4%という結果になりました。両者を合わせると、実に3割以上が再婚カップルです。
2019年度の厚生労働省の調査によれば、日本の離婚率は約35%となっており、年間約20万9000組もの夫婦が離婚しています。「恋した相手がたまたまバツイチだった」というのは“あるある”な状況ということです。
バツイチ女性が、結婚未経験者よりもバツイチ男性と結婚したいと思うのには、大きく分けて2つの理由があると、「恋人・夫婦仲相談所」所長の私は考えます。
【理由(1)結婚・離婚を経験した者にしか見えない世界がある】
結婚するのは簡単…とは言いませんが、結婚は「してから」が勝負です。お互いを見つめ合うだけでラブラブ&ズキュンだった時期は数年で終了。家族として生活を共にし、お互いが将来を見据えて、リスク回避をしながら人生を歩むというステージに上がると、さまざまな試練が訪れます。それを一つ一つ、丁寧なコミュニケーションを取りながらクリアし続けるのが結婚です。
そして、意思の疎通がうまくいかなくなった末に訪れるのが、離婚。離婚率が35%といえども、離婚をするのは簡単なことではありません。お互いが離婚を望んでいればすんなりいくかもしれませんが、どちらか一方の思いであれば、離婚するまでに長い年月を要することもあります。
不倫や過度なモラハラ、DVなどが絡めば慰謝料などの請求も行われ、弁護士を入れて高額費用がかかることもあるのです。そんな大変な試練を乗り越えた人と、そうでない人とでは、結婚に対する捉え方は違ってくるでしょう。
「結婚は、理想しかない夢物語ではない」とバツイチさんは熟知しています。試練を乗り越えたバツイチさんを結婚相手として望むのは、自然なことなのかもしれません。
【理由(2)バツイチ同士だと、結婚生活の“現実的な擦り合わせ”ができる】
(1)の理由とリンクするところがありますが、バツイチさんは「結婚に対する非現実的な夢は、持っても無駄」であると知っています。好きで一緒になったとしても、生活がスタートしたらこんなもんだよな、という経験値があるので、結婚生活に対する心理的ハードルが低いのです。
初婚のときは「旦那さんより早く起きて、ナチュラルメイクして朝ご飯を作らなきゃ」「相手が帰ってくるまで起きて待ってなきゃ」「休みの日は一緒に出かけなきゃ」「記念日はしっかり祝わなきゃ」など夢を描いていたかもしれませんが、再婚相手もバツイチさんなら、基本的にはそんなプレッシャーは少なく、「お互いできることをする、できることしかしない」という擦り合わせができます。相手ができないことを責めると離婚につながるから、という思考回路ができています。
理想の夫婦像を追い求め、肩肘張って気を使う生活というのは、本当に疲れるものです。
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