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職人さんを「熱中症」から守るアイデア募集! 賞金100万円も、企画した屋根修理業者に聞く

記録的な猛暑を受け、職人さんの熱中症対策のアイデアやメッセージを送ると最高100万円がもらえる企画が話題です。

屋根の上で作業する職人。表面温度が70度になることも(森建築板金工業提供)
屋根の上で作業する職人。表面温度が70度になることも(森建築板金工業提供)

 記録的な猛暑が続く中、奈良県の屋根修理業者が最高100万円の賞金付きで、現場の職人を熱中症から守るためのアイデアやメッセージを募集し、話題となっています。大阪北部地震や台風で被災した家屋の修理も多く、「困っている人がいるのだから休めない」と無理をしがちな職人を何とか守ろうという試みで、募集開始2週間で1300件超の応募があるそうです。同社社長は「多くの人たちに知っていただき、熱中症対策に役立ててもらいたい」と話しています。

屋根の表面温度は70度にも

 募集しているのは、奈良県大和高田市の森建築板金工業(森亮介社長)です。奈良県内や大阪府内などで、屋根や外壁、雨漏りの修理などを手掛けています。猛暑を受けて7月末、職人1人1万円、事務員1人3000円、外部の協力業者の職人1人5000円の「熱中症対策手当」を支給しましたが、対策を一層強化しようとアイデアを募集しています。

「熱中症対策メッセージ&アイデア大募集」と題した企画は7月30日にスタート。メッセージ部門は「熱中症対策の重要性などを伝える文章、イラスト、動画など」、アイデア部門は「具体的な熱中症対策、涼しく仕事ができる方法などのアイデア、商品の企画など」を募ります。両部門を通じて最も優れた「大賞」に賞金100万円。賞金5万円の「グッドメッセージ&アイデア賞」(2人)などもあります。締め切りは8月20日。

 森社長に話を聞きました。

Q.なぜ熱中症対策を公募しようと思ったのですか。

森社長「自分たちだけで有益な情報を集めるのには限界があります。また、集める作業自体も事務員の負担になるので、いっそ、世間の皆さんに知恵を貸してもらおうと思いました。世の中に眠っているアイデアを掘り起こせたら、と思っています」

Q.屋根の表面は何度くらいになるのですか。

森社長「屋根の材質によっては、表面が65~70度くらいの熱さになります。人が作業する高さの温度で45~50度くらいです」

Q.現在、職人さんたちはどのような熱中症対策を取っていますか。

森社長「空調服や冷感スプレー、着替えなどはもちろん、会社支給のクーラーボックスに氷、ドリンクなどを入れて現場に持参しています。また、強制的に休憩時間を確保させるようにしています」

Q.メッセージやアイデアを公開するのは『他社の職人さんにも役立つように』ということですが、働く環境の厳しさは、どこも似た感じなのでしょうか。

森社長「『昨年まで大丈夫だったから、今年も大丈夫だろう』と思ってしまうのか、特に対策をしていない同業者も見かけます。また、『誰が倒れた』『どこの会社の人が倒れた』ということも耳にします」

Q.大阪北部地震の被災地からの受注は、屋根修理などですか。何件くらいで、今も受注が続いているのでしょうか。

森社長「被災地からの受注は屋根修理と養生、屋根のふき替えなどがあります。当社だけでも、高槻市、茨木市、枚方市などから大小含め25件あります。現在も問い合わせや受注は続いています」

Q.募集について反応は。

森社長「8月13日時点で応募は1300件を超えています。『賞金はいらないので役立ててもらえたら』『屋根の上は熱いと思いますが、頑張ってください!』など本当にありがたい応援メッセージも頂きました。実行できそうなアイデアや、職人の意識向上に役立ちそうなメッセージも頂いています。お医者さんや、熱中症対策グッズメーカーさんからもメッセージを頂戴しました。

『作業する時間帯を夜にすればいい』という意見も多いのですが(作業場所が)屋根だけに近所迷惑になります。『そんなに暑いなら休めばいい』という意見もありますが、雨漏りで困っている人を放置できません。応急処置だけでも早くしないと安心して住めなくなります」

 職人さんたちの健康のためなら「100万円でも惜しくない投資」という森社長。応募は森建築板金工業のホームページ(HP)から。選考結果は9月上旬までにHPで発表予定です。

(報道チーム)

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