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「鼻をほじる」癖…なぜやってしまう? やめることはできる? 精神科医に聞いた

子どもが頻繁に鼻をほじっていたりして心配になったことはないでしょうか。中には、鼻をほじるのが癖になってしまい、大人になってもやめられない人も。精神科専門医に鼻をほじる癖の原因と改善法を直撃!

「鼻をほじる」癖の原因とは…
「鼻をほじる」癖の原因とは…

 子育てをしていて、子どもが頻繁に鼻をほじっていたりして心配になったことはないでしょうか。中には、子どもの頃に鼻をほじるのが癖になってしまい、大人になってもやめられない人もいるようです。そもそも、なぜ鼻をほじってしまうのでしょうか。鼻をほじる行為が癖になっている場合、直すことはできるのでしょうか。精神科専門医の田中伸一郎さんに原因や改善策について聞いてみました。

粘膜の炎症、ストレス性もある

Q.頻繁に鼻をほじる原因について、教えてください。心理的にどのような原因が考えられるのでしょうか。

田中さん「鼻をほじる行為は、子どもから大人まで男性に多くみられます。鼻ほじりの直接的な原因としては『鼻粘膜の炎症』『鼻毛の発育』などによるムズムズ感、かゆみ、違和感などがあるでしょう。

また、汚れた空気、乾燥、鼻の穴の形、アレルギー体質などによって鼻くそ(鼻垢)ができやすいことが鼻ほじりの間接的な原因となっているかもしれません。

しかし、心理的な原因についてはよく分かっていません。日常的なストレスがあって、ストレスを発散するため、ほじると気分が落ち着くため、やめたいけどやめられなくなって、などの嗜癖(しへき)行動となっていることも考えられます」

Q.鼻をほじるのが癖になっている場合、どうしたらよいのでしょうか。

田中さん「どこでもつい鼻に手をやってしまうなど、鼻ほじりが悪い癖になっている場合、大人も子どももまずは手を洗い、手指を清潔にする習慣を身につけることから始めましょう。

子どもの鼻ほじりは『汚いからやめなさい』などと頭ごなしに叱ったり、『うわ、汚いなあ』などと人格否定のような対応をしたりするのはよくありません。

例えば、場所を分けて、洗面所や風呂場では鼻ほじりをするけども、リビングやダイニングでは鼻ほじりをしないなどのルールを作りましょう。場所によって我慢できるようになれば、いつか意識的にやめられる確率が上がります。

また、先に述べたように手を洗ってから鼻をほじる、というように習慣を複雑化すると、さらにやめられる確率が上がります。そうして人前でやらないようになれるかどうかが、鼻ほじりの癖を直せるかどうかの分かれ道になると思います。

もし、花粉症やアレルギー性鼻炎がひどい場合には、耳鼻科などを受診して抗アレルギー薬を処方してもらうのも一案です。ストレス発散のため鼻ほじりの癖が悪化している場合には、何がストレス要因となっているかを探ってそれを取り除き、外で体を動かす、お風呂にゆっくり浸かるなどの別の発散方法を見つけてみてください。

以上のことは大人の鼻ほじりにも共通する対処法になります」

Q.鼻をほじる癖を直さなかった場合、どのようなデメリットが生じる可能性がありますか。

田中さん「鼻をほじりすぎて鼻粘膜を傷つけてしまうと、鼻血が出たり、一度止血したのに、かさぶたを外して再出血することもあります。ブドウ球菌などによる感染症を引き起こす可能性もあります。

くれぐれも汚れた手指で鼻ほじりをする癖をつけないように気をつけてください」

(オトナンサー編集部)

田中伸一郎(たなか・しんいちろう)

医師(精神科専門医、産業医)・公認心理師

1974年生まれ。久留米大学附設高等学校、東京大学医学部卒業。杏林大学医学部、獨協医科大学埼玉医療センターなどを経て、現在は東京芸術大学保健管理センター准教授。芸術の最先端で学ぶ大学生の診療を行いながら、「心の問題を知って助け合うことのできる社会づくり」を目指し、メディアを通じて正しい知識の普及に努めている。都内のクリニックで発達障害、精神障害などで悩む小中高生の診療も行っている。エクステンション公式YouTubeチャンネル内「100の質問」(https://youtu.be/5vN5D9k9NQk)。

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