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性犯罪「刑が軽すぎる」と怒りの声多数…現行の法律ではどうなっている? 弁護士に聞く

刑罰を科すだけで再犯を防ぐのは「難しい」

Q.性犯罪は「再犯率が高い」といわれていますが、これはなぜなのでしょうか。

佐藤さん「法務省の『再犯防止推進白書』によると、『性犯罪の2年以内再入率は2020年出所者で5.0%となっており、出所者全体(15.1%)と比べると低く、再犯率が高いとまではいえない』とあります。しかし、『その一方で、性犯罪は“魂の殺人”といわれるように、被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、その心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼすことから、再犯率の高低にかかわらず、その根絶は、喫緊に取り組むべき課題』とされています。

性犯罪の背景には、性的依存症が隠れているケースもあり、単に刑罰を科すだけで再犯を防ぐことは難しく、刑事施設や保護観察所では専門的プログラムが実施されています」

Q.性犯罪については、「刑が軽すぎる」「厳罰化すべき」など厳しい声が多く聞かれます。

佐藤さん「刑法の性犯罪規定は2017年、法定刑を引き上げる厳罰化や、被害者に男性も含めるなど、110年ぶりに大幅改正されました。その後、2023年、強制性交等罪が『不同意性交等罪』になったり、盗撮行為を取り締まる性的姿態撮影等処罰法が施行されたりと、厳罰化、処罰範囲の拡大が進んでいます。

性的自由を侵害することは『魂の殺人』であり、決して許されることではありません。変わり続ける社会に合った罪と罰を法で定めるとともに、さらなる専門的プログラムの充実化をはかり、未然防止・再犯防止に努めることが大切だと思います」

(オトナンサー編集部)

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佐藤みのり(さとう・みのり)

弁護士

神奈川県出身。中学時代、友人の非行がきっかけで、少年事件に携わりたいとの思いから弁護士を志す。2012年3月、慶応義塾大学大学院法務研究科修了後、同年9月に司法試験に合格。2015年5月、佐藤みのり法律事務所開設。少年非行、いじめ、児童虐待に関する活動に参加し、いじめに関する第三者委員やいじめ防止授業の講師、日本弁護士連合会(日弁連)主催の小中高校生向け社会科見学講師を務めるなど、現代の子どもと触れ合いながら、子どもの問題に積極的に取り組む。弁護士活動の傍ら、ニュース番組の取材協力、執筆活動など幅広く活動。女子中高生の性の問題、学校現場で起こるさまざまな問題などにコメントしている。

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