英EU離脱で注目の「国債」、利回りが低下すると価格が上がるのはなぜ?
日本の長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが一時、マイナス0.215%をつけるなど、国債利回り低下に関するニュースが大きく報じられています。比較的安全とされる国債に投資マネーが集まっているようですが、国債の利回りが低下すると価格が上昇するメカニズムとは一体、どのようなものでしょうか。専門家と一緒に考えます。
欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国民投票で離脱派が勝利した6月24日、金融市場は“大荒れ”の様相を呈し、東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが一時、過去最低のマイナス0.215%をつけました。
英国のEU離脱決定により、投資マネーは安全資産とされる国債に集中。こうした流れは週明けも継続し、27日には、10年債利回りが再びマイナス0.215%まで低下、さらに20年債や30年債といった「超長期債」の利回りも過去最低を更新しています。
このように、英国のEU離脱問題(Brexit)を受けて、国債利回りに関するニュースが連日、大きく報じられていますが、そこでよく見かけるのが「国債利回りが低下(価格は上昇)」という言い回しです。
「利回りが低下しているのに価格が上がる(=人気がある)のはどうして?」――。毎朝の新聞では、何気なく読み飛ばしてしまっていても、そのメカニズムを説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。
Brexitの影響で今後、ますます目にすることが多くなるであろう国債関連のニュース。それを理解するための一助となれば幸いです。
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