シマウマ逃走、電車脱線…地震などの災害時に「デマ」が拡散するのはなぜか その対策は?
「電話回線がパンク状態」になった動物園
では、流言が実際に出回ると、どのような被害があるのでしょうか。
2016年4月の熊本地震では「熊本市動植物園からライオンが逃げた」という内容の流言がツイッターに投稿されて拡散。投稿者が偽計業務妨害容疑で逮捕されました。現在も、地震からの復旧作業で土日祝日のみ部分開園している熊本市動植物園に、当時の状況を聞きました。
Q.4月14日の前震の後、投稿が拡散し、問い合わせ電話が100件以上あったそうですね。
熊本市動植物園「統計は取っていませんが、翌日(15日)までに100件を超える問い合わせがありました」
Q.問い合わせへの対応のため、動物の安否確認や施設の安全確認といった本来の業務に支障が出たのですか。
熊本市動植物園「それぞれ違う班が担当しているので、動物の安否確認や施設の安全点検に支障はありませんでした。しかし、全国の報道機関からの問い合わせなどで電話回線が一時パンク状態となり、緊急連絡などができない場面が生じました」
Q.地震後、ライオンやトラなどを他の動物園や施設に移送したそうですね。
熊本市動植物園「猛獣舎では、ユキヒョウの運動場のみ、おりが破損して隙間(すきま)ができましたが、同様の地震が再度発生する恐れもあったため、市民の安全確保や動物たちの環境などを考え、移送を決めました」
Q.当時を振り返って、流言の被害についてどのように思われますか。
熊本市動植物園「多くの被災者の不安をあおった行為でした。事実に基づかない情報発信がなくなることを切に願っています」
Q.流言を発信する、あるいは拡散する人たちに何か一言あれば。
熊本市動植物園「情報が錯綜(さくそう)し、混乱している中で、未確認の情報を発信、拡散することは多くの人たちの不安や混乱につながります。情報の真偽を確認した上で、責任を持って発信、拡散してほしいです」
熊本市の大西一史市長は6月18日午前、熊本地震の経験を踏まえて、「デマにご注意」と題したメッセージをツイッターに投稿。「未確認の情報をむやみにリツイートせず、情報の真偽を確かめてから責任をもってツイートして下さい」と呼びかけました。
(報道チーム)
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