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鼻水、鼻詰まりでつらい…「風邪」と「花粉症」の見分けがつかないとき、風邪薬を飲んでもいい?

眠くなるのはなぜ?

Q.花粉症の市販薬と処方薬は、何が違うのでしょうか。また、花粉症の市販薬を長期的に服用してもよいのでしょうか。

川口さん「花粉症の市販薬には、先述のように、『アレグラFX』『クラリチンEX』『アレジオン20』『エバステルAL』などがあります。これらは、医師から処方される処方薬と同じ成分が同じ量入っている薬です。このように、医師から処方される医療用医薬品のうち、副作用が少なく安全性の高いものを市販薬(OTC医薬品)に転用(スイッチ)した薬は『スイッチOTC医薬品』と呼ばれています。解熱鎮痛剤の『ロキソニン(ロキソプロフェン)』などが有名です。

市販薬と同様の効果が期待できますが、薬の添付文書には『2週間を超えて服用する場合は、医師・薬剤師または登録販売者に相談してください』と記載されています。2週間を超えて市販薬が必要な場合、医療機関を受診することをおすすめします。処方薬はさらに多くの治療薬の中から、症状に合わせて処方されます。

30日以上の長期的な服用が必要な場合は、処方薬の方が費用も抑えられるでしょう。また、15歳未満の人は服用できる市販薬がまだ少ないので、何らかの症状が出た場合はすぐに受診した方がよいと思います」

Q.「風邪薬や花粉症薬を飲むと眠くなる」とよく言われますが、なぜなのでしょうか。また。眠くなる成分が入っていた方が風邪や花粉症を治す上で、よい面があるのでしょうか。

川口さん「風邪薬や花粉症薬に含まれる抗ヒスタミン薬が関係しています。これはアレルギー症状を引き起こす『ヒスタミン』の作用を抑える薬で、第1世代と第2世代に分類されます。第1世代には『ジフェンヒドラミン塩酸塩』『マレイン酸クロルフェニラミン』などがあり、総合感冒薬や鼻炎用内服薬に配合されています。第2世代は花粉症薬であるアレルギー専用鼻炎薬に使われています。

眠気の副作用は、薬が脳に移行しやすいと起こりやすくなり、抗ヒスタミン薬の強さというよりは、その物質の性質(構造が大きい、油に溶けやすいなど)に関係しています。第1世代は、薬が脳に移行しやすく、眠気の副作用を起こしやすいものでしたが、後から開発された第2世代は、効果が持続し、眠気の副作用も少ないという特徴があります。

花粉症の場合、薬で眠くなっても症状が改善するとはいえませんが、風邪の場合は、眠気により睡眠が取りやすくなり、比較的早く治るというメリットがあるかもしれません」

Q.ちなみに、風邪薬と花粉症薬は併用できるのでしょうか。

川口さん「先述のように、どちらの薬にも抗ヒスタミン薬が使われています。同じ成分名でなくても、過剰服用となり副作用が出やすくなるので、併用は避けてください。『花粉症薬では効果がない』『花粉症薬を服用中に風邪をひいた』などの理由で薬を追加したい場合、必ず医師や薬剤師に相談してください」

(オトナンサー編集部)

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川口てるこ(かわぐち・てるこ)

薬剤師、認定薬剤師、NR・サプリメントアドバイザー

東北医科薬科大学卒業後、大手製薬メーカーの学術部に勤務。その後、転職した大手化粧品・健康食品メーカーの学術部で、薬とサプリメントの飲み合わせについて研究、システム構築を行う。2006年、オーダーメードサプリメントの通販サイト「ファルラ」を設立。調剤薬局での経験も生かし、医療・薬・健康・サプリメント・栄養・運動など、あらゆる角度からの相談に応じている。著書に「耳鳴りがスッキリ!の耳よりな話」など。「ファルラ」(https://www.pharla.com/)。

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