オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

都内飲食店で貸し切り客130人のドタキャン発生「信じられない事が起こった…」、法的問題は?

イタズラならば「偽計業務妨害罪」も

 今回のケースで、お店は「今後の利用」を約束してもらうことで、法的措置に踏み切りませんでしたが、仮にそうする場合、どの程度の損害賠償請求が可能なのでしょうか。

「全額を請求することは難しいでしょう。あくまでも、お店側に具体的に発生した損害の範囲の中で、具体的に証明できた範囲に限定されるでしょう。今回のケースでは、ドタキャン直後に『心ある20~30人』が来店しており、料理が全てむだになったわけではなく、損害額は少なくとも20~30人分が減額された『約27万8000~30万5800円』と思われます。さらに、そのほかの客に振り替えられていれば、その分の損害額も減額されるでしょう。法律の世界では、埋め合わせできた分は損害を回避したとみなされるため、その分の請求ができなくなります」

 ちなみに、今回のケースでドタキャンは単純な物忘れが原因でしたが、これがイタズラだった場合、民事上は他人の権利を不法に侵害する「不法行為」にあたるため、発生した損害を賠償する責任が生じるほか、刑事責任としては、偽計を用いて人の業務を妨害する偽計業務妨害罪(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)が成立する可能性があるそうです。

(オトナンサー編集部)

1 2

牧野和夫(まきの・かずお)

弁護士(日・米ミシガン州)・弁理士

1981年早稲田大学法学部卒、1991年ジョージタウン大学ロースクール法学修士号、1992年米ミシガン州弁護士登録、2006年弁護士・弁理士登録。いすゞ自動車課長・審議役、アップルコンピュータ法務部長、Business Software Alliance(BSA)日本代表事務局長、内閣司法制度改革推進本部法曹養成検討会委員、国士舘大学法学部教授、尚美学園大学大学院客員教授、東京理科大学大学院客員教授を歴任し、現在に至る。専門は国際取引法、知的財産権、ライセンス契約、デジタルコンテンツ、インターネット法、企業法務、製造物責任、IT法務全般、個人情報保護法、法務・知財戦略、一般民事・刑事。

コメント