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“粉”じゃないけど「歯磨き粉」、なぜ言われ続ける? 粉が激減した理由は?

今も「歯磨き粉」と呼ぶのは?

 最後に、粉末タイプの歯磨き剤は激減しているのになぜ、今でも「歯磨き粉」と呼ぶ人がいるのか、日本歯磨工業会の広報担当者に聞いたところ、次のような回答でした。

「単に『歯磨き』『ハミガキ』というと、歯を磨くという『行為』なのか、そのための『もの』なのかが分かりにくいため、『もの』についての総称として『歯磨き粉』と呼んでいるのではないでしょうか。

現在では、粉タイプの歯磨き剤は極めて少なく、ペーストタイプが主流で、液体タイプを使う人も増えています。粉タイプのものを意識して、『歯磨き粉』と呼んでいる人は少ないと思います。また、昔ながらの呼び方として『歯磨き粉』の方がなじみがあって、使っている人も多いと思います。

なお、当工業会、および所属する各メーカーでは『歯磨き粉』ではなく、『ハミガキ剤』『歯磨き剤』『ハミガキ』『歯磨き』、あるいは製品に合わせて、『ペーストハミガキ』『液体ハミガキ』などの表記をしています」

 ちなみに各社の国語辞典を見てみると、小学館の「日本国語大辞典第2版」は2001年発行の第10巻で「歯磨粉(はみがきこ)」を見出し語として掲載。粉だけでなく、練り状のものも含むことを説明しています。岩波書店の広辞苑第7版(2018年発行)も「歯磨き粉」を「歯をみがくときに歯ブラシなどにつける粉状・練(ねり)状・液状のもの(後略)」と説明しています。

 実は多くの国語辞典は「歯磨き」のみを歯磨き剤の総称として掲載(日本国語大辞典と広辞苑も「歯磨き」も見出し語で掲載)しているのですが、少数派とはいえ、言葉としての「歯磨き粉」は健在のようです。

(オトナンサー編集部)

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