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収入を増やせばいい…は大間違い! コロナ禍で確実に「貯金」をする方法

「先取り貯金」の実践を

 支出を分析し、予算化もきちんとできたところで、しっかり貯金もしていきたいところですが、貯金をするときの王道は「先取り貯金」です。先取り貯金とは、支出後に余ったお金を貯金に回すのではなく、給料が入ったら、先に貯金分を取り分けてしまうという方法です。先に貯金を取り分けて、残ったお金の範囲で生活すれば、確実にお金はたまりますし、先述のパーキンソンの法則にあるように、支出が膨張したとしても貯金分は先に取り分けてあるので安心です。

 しかし、「毎月の給料日にお金を引き出し、別口座に入れて…」と手作業していたら、続けるのが面倒になりますよね。そこで、活用したいのが財形貯蓄、積立定期預金など、一定の日に自動的にお金を積み立てる制度です。毎月の給料日、指定した金額を給料や口座から自動的に引いて積み立てしてくれるため面倒な作業が不要です。また、財形貯蓄や積立定期預金は簡単に引き出せないので、お金がたまりやすいでしょう。

 ちなみに、今回の新型コロナウイルスのような危機が襲ってきた場合に備えた「緊急予備資金」として、独身世帯で生活費の3カ月分から6カ月分、ファミリー世帯では6カ月分から1年分の貯金は欲しいところです。貯金がほとんどないという人は、まずはこの金額をためることを目標に頑張りましょう。

 貯金できるかどうかは収入の多い少ないよりも、いかに支出を分析して無駄をなくし、先取り貯金でたまる仕組みをつくるかにかかっています。収入が少なくて貯金ができないと諦めている人は、今回ご紹介した方法をぜひ実践してみてください。

(ファイナンシャルプランナー、Money&You取締役 高山一恵)

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高山一恵(たかやま・かずえ)

ファイナンシャルプランナー(CFP)、Money&You取締役

2005年に女性向けFPオフィス、エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任。その後、Money&Youの取締役へ就任。お金の総合相談サイト「FP Cafe」や女性向けマネーメディア「Mocha」を運営。全国で講演活動、多くのメディアで執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく親しみやすい性格を生かした解説や講演には定評がある。著書は「ゼロから始めて2時間で一生困らないマネープランができる本」(彩図社)、「やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)、「つみたてNISAでお金は勝手に増えていく!」(河出書房新社)、「パートナーに左右されない自分軸足マネープラン」(日本法令)など多数。Money&You(https://moneyandyou.jp/)、FP Cafe(https://fpcafe.jp/)、Mocha(https://fpcafe.jp/mocha)、マネラジ(https://fpcafe.jp/mocha/features/radio)、Money&You TV(https://fpcafe.jp/mocha/features/mytv)。

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