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小室圭さんで話題の米ロースクール! 主要校の方針、勉強法、コロナ対策は?

小室圭さんの留学で話題の米ロースクール。コロナを受けた、主要校の方針や推奨される勉強法はどのようなものでしょうか。

小室圭さん(2018年8月、時事)
小室圭さん(2018年8月、時事)

 小室圭さんが留学している米ニューヨークのフォーダム大学は、イエズス会系の名門私立大学として知られています。現在履修しているJDコースを修了すれば、法務博士の学位が与えられます。同校に限らず、米ロースクールは新型コロナウイルスの影響で学生生活が大きく変わりました。主要校の方針や推奨される勉強法、今後のコロナ対策はどうなっているのでしょうか。

 今回は、ニューヨーク州弁護士のリッキー徳永(徳永怜一)さんに、現地の様子について伺います。徳永さんは日本の大学を卒業後、単身渡米し、ルイジアナ州ニューオリンズのTulane University Law School(LLM)に留学。ニューヨークに拠点を移して法律事務所で7年間勤務し、米国現地企業や日系企業に対する法的助言や契約書などの作成を担当しました。現在、シンガポールを拠点にしながらグローバルに活動しています。

主要校の方針

 小室さんが通うフォーダム大は他大学と同様、現在は夏休み期間中です。8月から開始される新学期に備え、方針が発表されています。

【フォーダム大学】

秋学期からはキャンパスを再開予定。授業はオンラインと対面式を用意。教室に一度に入れる人数を制限。開催する講義は従来通りとし、成績の評価方法も従来通り。オンラインでの講義を充実させるため、教授陣の質の向上も担保。安全を考慮して対面による対応は11月末までとし、その後の授業とテストはオンラインに移行。

【ニューヨーク大学】

大学として「柔軟性」を重視。変化に対応し、学生と講師の困難を解決することを優先。授業形式は対面、オンライン、混合を想定。ビザの遅れ、渡航制限、隔離の必要性に対応するため、対面式を含めた全ての授業をオンライン対応。

【ハーバード大学】

あらゆる状況と安全を考慮した結果、ロースクールについてはキャンパスの再開はせず、新学期はオンラインのみで実施。対面とオンラインの混合形式はデメリットが多いと判断。

「このように段階的にキャンパスを再開する学校がある一方、オンラインのみという決断をする学校もあり、学生としては厳しい状況が続きそうです」(徳永さん)

勉強法

 多くのロースクールでは、オンライン対応としてZoomを使用しています。テレワークで効率的になる会社の業務と違い、ロースクールがオンライン教育を実施することは前代未聞のことです。

「リアルの場での学生と教授のやりとりがなくなるだけではなく、学生同士の交流や情報交換が制限されることは大きな痛手でしょう。Zoomのブレークアウトルーム機能を利用して少人数に分割することにより、密度の濃い体験ができるように配慮することも大切です」

 推奨される方法として挙げられるものは以下です。

・協力し合い、講義のフィードバックを共有する。友人と講義ノートを共有するのもよいでしょう。
・共有ページに質問を投稿する。他の学生もこれを見て学ぶことができます。
・教授、クラスメートと連絡を取り合う。バーチャルによるスタディーグループも効果的です。
・問題点を見つけたら、すぐに学校や教授に連絡、提案する。学生一人一人の声が課題解決につながります。

「図書館の利用ができないことによる影響も大きいでしょう。自宅で集中して勉強できる時間を確保することが大切です。アメリカでは学生の1人暮らしは一般的ではなく、数人の学生をルームメートとして部屋をシェアするか、両親の自宅から通学するかになります。試験勉強に備えるためにも、快適かつ健康的に長時間勉強できる環境は最優先と言えるでしょう」

「さらに、オンラインの検索ツールも大切です。図書館の利用が制限される中、文献の検索もテクノロジーに頼ることになります。幸い、アメリカは大手データベース閲覧サービスが充実しています。このように、自宅にいながら必要な情報にアクセスするすべを習得する価値は大きいでしょう」

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家 尾藤克之

コラムニスト、著述家。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。代表作として『頭がいい人の読書術』(すばる舎)など21冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も絶賛公開中。

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