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独身者が言う「結婚はコスパが悪い」は本当か アラフォー世代が語る結婚

「結婚はコスパが悪い」という説がありますが、実際に結婚すると、コスパは悪いと感じるものなのでしょうか。結婚してから数年がたつ、アラフォー世代を中心に聞きました。

「結婚はコスパが悪い」は本当?
「結婚はコスパが悪い」は本当?

 6月は「ジューンブライド」。幸せな結婚を夢見て、この時期に式を挙げる人が多い一方、「結婚はコスパが悪い」と独身を貫こうとする人たちもいます。一部の専門家によれば、独身者には、結婚によってこれまでの行動や生き方、金銭、友人関係などが束縛されてしまうことを警戒する傾向があり、「結婚はコスパが悪い」というフレーズが生まれたようです。

 では、実際に結婚すると「コスパが悪い」と感じるものなのでしょうか。結婚生活の経験値をそれなりに積んだアラフォー世代を中心に、彼らだからこそ気付く結婚の良しあしを語ってもらいました。

収入減で遊べなくなっても…

 Aさん(43歳、男性)は独身時代、パチプロとして生計を立てていました。お酒や女性に溺れる放蕩(ほうとう)した生活で、周囲の人から見ればすさんだ、しかし、本人にとっては充実した時間でした。

 当時、交際していた女性が妊娠し、Aさんは結婚します。必ずしも安定した収入が得られるとはいえないパチプロで、緊張状態が続くことに疲れを覚えてきてもいた時期でもあったようです。小さな建設会社に就職し、Aさんの生活は一変。それから10年がたちました。

「月収がすごく減って、前のように遊べなくなったけど、後悔はない。月並みな言い方かもしれないけど、平穏が一番。妻と出会っていなかったら、おそらく自分は変わることなく、ずっと遊び続けていたと思う。それはそれで悪くないかもしれないけど、妻と出会って変わった自分は『平穏がいい』と思うようになって、それを選択した。

コスパに絡めて言うなら、独身時代、たくさんお金をつぎ込んで得られた満足度より、今、ささやかなお金を家族で分け合って得られている満足度の方が高い。自分の場合は『結婚はコスパがすごくいい』と思う。派手な生活は、さらに派手さが欲しくなるけど、平穏な暮らしは飽きがこないし…」(Aさん)

 遊んできた人だからこその結論かもしれませんが、「そのまま遊び続けることこそ至高」と考える人もいるでしょう。放蕩と平穏のどちらがいいかは人それぞれ。Aさんは平穏を選んだということです。

コスパという言葉は浮かばない

 Bさん(42歳、男性)は周りと比べかなり早く、25歳で結婚しました。趣味はお酒を飲むことで、独身時代も今も変わりません。最近、すっかり大人びてきた小学校5年生の娘が妻と一緒になって、Bさんに「また飲んできた」と冷たい視線を送ってくるそうです。

 妻は結婚を機に専業主婦となったので、家計はBさんが支えています。Bさんが自由に使えるお金はお小遣いで管理されそうなところですが、この世帯は、家で必要なお金は全てBさんが管理しているというのです。

「妻は通帳もカードの支払い明細にも目を通そうとしないくらい、お金に疎いタイプで、結婚当初から、私が会計係をやっていました。つまり、小遣い金額の設定も私の役目です。そして、妻は『そこそこ使えるお小遣いがあればいい』という考えの持ち主で…」(Bさん)

 Bさんは立場を“悪用”といいましょうか、自分のお小遣いを妻より多く設定しているそうです。バツが悪いのか、一応「付き合いがある分、私の方がお金がかかる」と言い訳をしていました。

「そういう形でやってきているので、『小遣い少ない』と感じたことはありません。独身時代と変わらず、満足いく程度に飲めています。子どもにお金はかかりますが、こちらも年収は上がってきていますし。

ただ、結婚を決めたとき、『もう前みたいには遊べない』と覚悟を決めたので、その環境に慣れてきたのかもしれませんが…。コスパは確実に悪いですが、やり方、考え方次第で不自由に感じないようにすることはできると思いますし、家庭を持ったら、コスパという言葉はそもそも頭に浮かんでこないんじゃないかと思います」(Bさん)

 自分の小遣いを妻より多く設定している点が、Bさん世帯の特殊なところではありますが、「結婚して考え方、感じ方が変わる」は多くの既婚者に当てはまる傾向かもしれません。

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武藤弘樹(むとう・こうき)

フリーライター

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。1児の父で、溺愛しすぎている飼い猫とは、ほぼ共依存の関係にあるが本来は犬派。趣味はゲームと人間観察。

geetara610@gmail.com

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