感染恐れる親も…子どもの「予防接種」はコロナ終息まで遅らせてもいい?
「新型コロナウイルスの影響が続く中、子どもの予防接種は遅らせた方がいいのだろうか」と悩む保護者がいるようです。医師に見解を聞きました。
「新型コロナウイルスの影響が続く中、子どもの予防接種は遅らせた方がいいのだろうか」と悩む保護者がいるようです。緊急事態宣言は全面解除されたものの、外出自粛の呼び掛けがまだ続いていることに加え、接種を受けに医療機関に行くことで、新型コロナの感染リスクが高まると考えてしまうようです。
新型コロナが終息するまで、予防接種を遅らせてもいいのでしょうか。内科医の市原由美江さんに聞きました。
髄膜炎や日本脳炎は命に関わる
Q.子どもが公費負担で受けられる定期接種のワクチンを教えてください。
市原さん「就学前に公費負担で受けられる定期接種のワクチンの種類は、8つあります。『B型肝炎』『ヒブ(インフルエンザ菌b型)』『小児用肺炎球菌』『4種混合(ジフテリア、百日ぜき、破傷風、ポリオ)』『BCG』『MR(麻疹風疹混合)』『水痘(水ぼうそう)』『日本脳炎』で、BCG以外は複数回接種することになっています。
『生後2カ月~6カ月に1回目』などと、それぞれ推奨する接種時期が示されており、生後半年くらいまでは毎月のようにワクチン接種を受ける必要があります」
Q.接種が遅れると、どのような影響が考えられるのでしょうか。
市原さん「接種時期が遅れれば、ワクチンで予防できるはずの病気にかかる確率が高まってしまいます。肺炎球菌による髄膜炎や、日本脳炎などは命に関わる病気です。麻疹や風疹、水ぼうそうなどのワクチン接種は、社会的な感染拡大予防の意味合いもあります。
例えば、麻疹(はしか)ウイルスは感染力が非常に強く、空気感染もあり得ることが知られています。どれも大事なワクチンなので、決められた期間に必ず接種しましょう」
Q.新型コロナウイルス感染への懸念から、「接種を遅らせたい」という声は実際にあるのでしょうか。
市原さん「新型コロナウイルス感染への懸念から、予防接種を遅らせたいという親はいると思います。緊急事態宣言が発令されて以降、接種率が減っているという民間調査によるデータもあります。
しかし、新型コロナウイルスも確かに怖いのですが、先ほども述べたように、ワクチンで予防できる病気の中には命に関わるものもあるので延期してはいけません」
Q.新型コロナウイルスの感染リスクを避けつつ予防接種を受けるには、どのようにすればよいのでしょうか。
市原さん「多くの小児科では、予防接種の時間帯と通常の風邪などの診察の時間帯を分けています。おもちゃや絵本の撤去、消毒などの対策をしている病院も多いです。子どもがなるべく周りのものに触らないよう注意したり、手洗いをしっかりしたりといった、できる限りの工夫をした上で医療機関を訪れましょう。
予防接種は子どもの命を守ることができる、とても大切なものです。基本的な感染予防策を行いながら、決められた期間に決められた種類のワクチンを接種しましょう」
(オトナンサー編集部)
医療関係者ではありませんが、主婦です。助けてください。
コロナウイルスの影響で予防接種ができません。
子どものB型肝炎の予防接種に行ったところ、コロナウイルスの影響で小児科が時短&人数制限をした診療体制になっていて接種できませんでした。
次の日に伺ったところ、予防接種の定期接種(公費が出る)の期限が1日切れていて、公費は出ないから、接種できないと言われてしまいました。
しかし、そこの小児科ではコロナウイルスの影響でコロナの罹患リスクが高いから診療時間を短縮せざるを得ず、多くの子どもたちが、スケジュール通りに予防接種ができていないようです。
厚労省からコロナウイルスによる定期予防接種についての通知が出ていますが、自治体によって判断がわかれています。
例えば杉並区は定期接種の延長を、認めていますが、千葉県の船橋市はコロナ感染者の家族や海外渡航者しか延長しない、と言っています。
コロナウイルスによる緊急事態宣言が2ヶ月近くも出ていた中、接種すること自体は問題ないのに、1日でも期間が過ぎたら公費が出せない、という国の方針は間違っていると思います。
WHOもコロナを背景とした予防接種の接種率の低下に警報を出しています。
なんとか記事を組んでいただけないでしょうか?よろしくお願いします。