ハゲない、だけど不遇…!? 「カッコいい白髪」を認めない日本的価値
腹をくくれば、「姉御ポジション」に
平安時代、面長や下膨れ、細目が美人であったように、白髪こそが「美の終着点」という時代が来るのをおとなしく待つしかないのかもしれません。しかし「白髪=老化」という考えが日本にはびこっている限り、まだまだ難しいのではないでしょうか。
日本人の筆者が実感したことはありませんが、フランスなどでは、女性は年を重ねるごとに美しくなるとされています。少し「ロリータ文化」が強い日本が、フランス的価値観にシフトした時、ストレスの陰に隠れた日本人の白髪は日の目を見るかもしれません。
日本では、白髪はマイナスイメージが強すぎて、特に若人はカミングアウトする人も少ないでしょう。ランチでもしながら「白髪が出てきてやばい」とラフに話し合うことができれば、ストレスも減り、白髪対策について情報交換できるのではないでしょうか。
どうしたらラフに話し合えるのか――。これも難問ですが、私なりに少し考えてみました。まずは、犬が相手に降参しておなかを見せるように、「私の髪はメラニンを作ることを諦めました。もはや、染めるしか手立てはありません」と開き直ることが一つ。
もう一つは「私の『白髪』はあくまで、ストレスなどによる一時的なものであり、きっと元に戻る」と信じ、相手に意見を求めることです。原因はどうあれ、白髪ができたことを受け入れ、人に話す勇気を持てば、怖いものなどありません。しかも、一度「白髪」という言葉を使ったことで今後、同様のことを相手に話す心理的なハードルが確実に下がります。「自分が白髪のパイオニアになってやる」くらいの気力で現実に立ち向かえば、おしゃれで信頼できる「姉御ポジション」に就けるかもしれません。
(医師・健康エッセイスト 藤野みゆき)

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