オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

ハゲない、だけど不遇…!? 「カッコいい白髪」を認めない日本的価値

最近では、悩みを抱える若者も増えているという「白髪」――。筆者によると、白髪が多い人には、ハゲにくいという利点はあるものの、日本においては、「白髪=カッコいい」とはとても言えない現状があります。とりわけ、女性にとっては。

悩みを持つ若者も増えている「白髪」

原因は「加齢」「病気」「ストレス」

 白髪になる人は、髪と皮膚の結びつきが強く、抜けにくいのがその理由です。この日本社会で、白髪の上にさらにハゲていると、美的センスは「やや低め」ですから、白髪の人がハゲにくいという事実はある意味、「朗報」と言えるでしょう。

 ちなみに、白髪の原因は主に3つあります。「加齢によるメラニン減少」と「病気」、そして「ストレス」です。

 メラニンとは、毛髪の色素細胞で作られる色素のことで、毛髪を黒く見せる役割があります。しかし、加齢によって色素細胞はメラニンを作ることができなくなるため、白髪が黒髪に戻る可能性はほとんどありません。

 続いて「病気」です。具体的には、胃腸障害や甲状腺疾患、下垂体障害、栄養失調などが該当します。これらは、その原因が解決すれば、黒髪に戻ります。

 最後に「ストレス」です。その理由は、先述した色素細胞がストレスに弱いため、メラニンを作る力が低下するからだとされています。加えて、ストレスは自律神経のバランスを悪化させ、栄養が頭皮から髪の毛に行きにくくなるのです。しかし、ストレスさえ取り除けば、元気がなくなった色素細胞は復活します。

 最近では、ストレスによるケースが増えてきているように思います。

1 2 3

藤野未雪(ふじの・みゆき)

医師、健康エッセイスト

1980年広島生まれ。2010年東京医科大学医学部卒業。2012年同大病院形成外科入局、2014年都内クリニック勤務、2016年漢方養生指導士初級取得。趣味は野球観戦(カープ女子)、ゲーム(ドラゴンクエストシリーズ)、旅行。公式ツイッター(https://twitter.com/HoneymilkOn)。

コメント