「できません」じゃダメ! 心が伝わる断り方のマナー
ビジネスマンにとっては、上司や取引先から難問を持ちかけられた際の「断り方」ほど、難しいものはありません。今回は、ビジネスシーンにおいて相手との関係を壊さないスマートな断り方を学びます。
ビジネスシーンにおいては、時に上司や取引先から、難しい課題や質問を投げかけられることも多いはずです。「無下に断るとその後の仕事に影響が出てしまう」。そう考えると、どのように断ったらいいのか悩んでしまいますね。
オトナンサー編集部では、年間250本以上の講義やビジネスマナーの連載、執筆などをこなし、3月に新刊「入社1年目 ビジネスマナーの教科書」を出版した、マナー講師の金森たかこさんに聞きました。
「できません」はそもそも敬語でない
「できません、わかりません、とストレートに返事をして許されるのは、学生時代まで。社会人になってこのような返事をすると、相手に不快な思いをさせてしまうだけでなく、マイナスの評価をされてしまう可能性もあります」(金森さん)
金森さんによると、その理由としてはまず、これらの表現自体が社会人として使用すべき「敬語」ではないことが挙げられます。「できません」は「できかねます」もしくは「いたしかねます」に、「わかりません」は「わかりかねます」に言い換えることが最低限、必要だといいます。
これに加えて、相手の立場に立ったひと言「クッション言葉」を使用することも大切です。「『申し訳ございませんがこちらはできかねます』とするだけで印象が変わります」(金森さん)。
さらに「申し訳ございません。本日15時までにはできかねますが、17時まででしたら可能でございます」といった具合に、可能な限り相手の要望に近づくための代替案を伝えることが大切です。
「最後は『いかがでしょうか』と付け加え、相手に選択や決定を委ねる気遣いをお忘れなく。言葉は、目には見えない『気持ち』『心』を耳から聞こえる形として表すもの。できなくて申し訳ない、という気持ちを相手に伝えるには、おわびと敬語、代替案、お伺いをセットで覚えるのがよいでしょう」(金森さん)
※参考文献:「超一流のビジネスマンがやっているすごいマナー」(西出ひろ子著)
(オトナンサー編集部)
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