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新型肺炎流行で「中国人入店禁止」 駄菓子店の張り紙、法的責任は問われない?

トラブルを合法的に防ぐには?

Q.観光地では、マナーの悪い外国人観光客への対応に苦慮する店もあります。トラブルを未然に防ぐ合法的な手段はあるのでしょうか。

磯田さん「マナー違反の多くは、言葉の壁や文化の違いによるものです。外国人観光客が『自国では当たり前のことをしているだけ』と認識している場合も多いと思われます。

外国人観光客が多く訪れる京都府では近年、外国人のマナー向上に向けてさまざまな取り組みを行い、成功していると高く評価されています。例えば、マナー向上リーフレットを作成し、海外で多く利用されている旅行代理店と連携し事前に配布しているほか、イラストを活用したステッカーの作成などをしています。

先述したように、外国人観光客に対して不適切な対応をすると、法的責任を追及される恐れがあります。合法的にトラブルを防ぐには、行政などと連携した上で外国人観光客の意識改善を図っていくほかないと思います」

Q.小売店や飲食店で外国人を差別したことで、法的な問題となったケースはありますか。

磯田さん「宝石店の店主が入店した外国人に、『この店は外国人立ち入り禁止だ』と言った上で、店内に掲示していた『外国人の入店は固くお断りします』などと書かれた張り紙を示し、警察に通報したという事案がありました。

結局、一般顧客としてやましい態度のなかった外国人の追い出しを図った行為は外国人の感情を害し、犯罪者予備軍のように扱うもので妥当性がないとして、外国人客から店側への損害賠償請求が認められました(1999年10月12日静岡地方裁判所浜松支部判決)。

また、大型スーパーで外国人客に対し、日本人客と異なる対応をしたとして、人権侵犯事件の疑いで法務省の人権擁護機関が店の調査を行った事案もあります」

(オトナンサー編集部)

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磯田直也(いそだ・なおや)

弁護士

弁護士法人グラディアトル法律事務所所属。広島大学法学部卒業後、大阪大学大学院高等司法研究科修了。「交通事故」「労働」「離婚」「遺言・相続」「インターネットトラブル」などを得意分野とする。刑事事件に関する相談(https://criminal-case.gladiator.jp/)。

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