「忘年会」は無駄? 参加を迷っているあなたへ! メリット/デメリット解説
会社の忘年会について「無駄」という声がある一方、「行くのが無難」という声もあります。会社の忘年会は本当に無駄なのでしょうか。

忘年会シーズンの到来です。この時期になると毎年、ネット上などで「会社の忘年会に行きたくない」という声が多く見られます。近年は若手社員を中心に、仕事関係の飲み会を嫌う傾向が顕著ですが、とりわけ忘年会については「無駄な行事」「参加する必要性を感じない」という意見を持つ人が多いようです。一方で、「気持ちは分かるけど、結局は行っておくのが無難」「新人なら一度くらいは行っておいて損はない」といった意見も少なくありません。
現代において、忘年会に参加することは本当に「無駄」なのでしょうか。キャリアコンサルタントの小野勝弘さんに聞きました。
必要か不要か、主体的に決定を
Q.そもそも、会社の忘年会とは何のために存在する行事だと思われますか。
小野さん「関係者と共に、一年の仕事をねぎらい、来年度に向けての気持ちを新たにする場が忘年会であると考えます。
特に『関係者と共に』という点が大切です。例えば、親会社と子会社の関係や、元受けや下請けの関係などがある場合、普段は顔が見えない関係他社の人を知ることができる機会となり得るものだからです。また、自社内で、仕事は一緒だけど時間帯が違う▽雇用形態が違う▽他チームなど、顔が見えているようで見えていない人も参加しており、普段関わらない上司やマネジャーなどと接する機会にもなるでしょう」
Q.「会社の忘年会(に参加すること)は無駄だと思う」と考えるビジネスパーソンは少なくないようです。
小野さん「何も問題はないと思います。無駄かどうかはそれぞれの人が判断すべきことであり、無駄だと思う人の考えを尊重すればよいのではないでしょうか。『無駄と思うなら参加しなければよいし、必要と思うなら参加すればよい』と各自の判断を尊重してくれる職場であることが大切です。
忘年会が必要だと感じる人しかいない会社と、不要だと主張する人がいる会社のどちらが健全でしょうか。私は経験上、反対意見がしっかり言える会社の方が健全であるように感じます」
Q.ずばり、会社で行われる忘年会は必要でしょうか、不要でしょうか。
小野さん「必要か不要かを、社員と共に決めることができる職場であるべきだと考えます。キャリアコンサルタントは『主体的な意思決定の支援』を大切にしています。会社は、大勢の個人がそれぞれの力を発揮しながらつくり上げているものですから、一人一人が主体的に、今年の忘年会は必要かを話し合い、意思決定をしていくことができればよいのではないでしょうか。そして、反対意見の人を排除しない環境である必要があります。
忘年会は不要という判断になったとしても、有志で行う場合は口出ししない、逆に必要という判断になっても、出席を強要しないなどの配慮が必要でしょう。例えば、私自身は忘年会を楽しめる人間なので必要だと感じていますが、不要だと感じる人がいてもよいですし、必要か不要かはその時々によって変わります。だからこそ、職場の中で判断していくことが大切になります」
コメント