実践すれば夫婦仲も改善? 苦手な人でもできる自宅の効果的な「整理整頓術」とは
「片付け」に注目が集まっていますが、ネット上では「部屋を散らかしていると夫婦仲にも影響する」との情報もあります。

片付けコンサルタントの「こんまり」こと近藤麻理恵さんが提唱する片付け術が世界的なブームとなるなど、自宅の整理整頓に注目が集まっています。ネット上では「部屋を散らかしていると夫婦仲にも影響する」との情報もあり、整理整頓は夫婦円満の鍵とも言えそうです。効果的な整理整頓について、収納アドバイザーの岩佐弥生さんに聞きました。
物の「住所」をはっきり決める
Q.部屋が散らかると夫婦仲が悪くなるという情報があります。
岩佐さん「確かに聞くことがあります。特に、日々の不満で耳にするのが『奥さまが部屋の整理が苦手で、ご主人はきれい好き』という夫婦の組み合わせです。以前、『仕事から帰ってきたときに部屋が散らかっていると仕事の疲れがと取れない』というご主人の声を聞いたことがありますし、つい『どうして片付けないの』と言って奥さまとぶつかってしまうという声もありました。
実は、人は『モノ』でコミュニケーションを取ることが少なくありません。最初は部屋の散らかりがきっかけで、『気分が落ち着かない』『イライラする』『相手に不満をぶつける』『他のことも気になり始める』『相手の性格を否定し始める』とエスカレートしていき、そして、夫婦仲が悪くなる負のループに陥ることもあります」
Q.自宅で散らかりやすい場所は。
岩佐さん「一番散らかりやすい場所はリビングです。リビングは家の中で一番たくさんの物が集まる場所です。1人暮らしの場合もさまざまな物が集まりますが、これが家族暮らしとなると、さらに家族分の物が集まるため、結果的に一番散らかりやすくなります」
Q.整理整頓のポイントは。
岩佐さん「整理整頓は言葉の並びの通り、まず『整理』をしてから『整頓』をするという順番です。いつも使っている物に全く使っていない物が交ざっていると、使う物が使いづらくなるので物の整理から始めましょう。整理する場合、年に一度『使っている』か『使っていない』かで仕分けをします。
ただ、全ての物を二択で仕分けすることは難しいです。使ってはいないけれど、どうしても残しておきたい物は『保管箱』を作り、保管しておきます。その際、保管期限を決め(1年か2年がベスト)、ラベルを貼って保管します。そして、保管期間中、一度も使うことがなければ手放すルールを決めましょう。
もしくは保管箱だけを作り、整理の際にどうしても残したい物があればそこに入れ、箱からあふれてきたら見直しする方法でもOKです」
Q.片付けが苦手な人でも整理整頓ができる方法はありますか。
岩佐さん「片付けが苦手な人は、整理が苦手ということもありますが、使ったら元に戻さず、辺りに置いてしまう傾向があります。ポイントは以下、3つです。
(1)物の置き場所(住所)をしっかりと決める
郵便物が、住所があるから自宅に届くのと同じで、物の置き場所にも『住所』を作ってあげましょう。住所を決めたら、ラベルを貼るのがおすすめ。家族との情報共有にもなります。
(2)物を元に戻す距離を短くする
物を戻す距離が遠ければ遠いほど、元に戻すのが面倒になるので、物の住所決めは、使っている部屋に戻す距離が短くなるように考えて決めましょう。
(3)ざっくり収納&持つ量を決める
片付けが苦手な人は、細かくかっちりとした収納は向きません。住所を決めたら、かごやケースにポンポン入れるだけといった『ざっくり収納』がおすすめです。また、よく使う物は、物を取り出す動作回数が少ない方が片付けがスムーズで長続きします。そして、気が付くとすぐあふれてしまう物は、これくらいあれば十分といった、自分で持つ量を決めて、その範囲内で使うようにしましょう。
その際、収納ケースやかごを使えば、この中に入る量だけ持つという目安になります」
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