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仕事は命よりも大切ですか? 「死ぬ前に会社を辞める」ができない理由

危険な体の変調に注意しよう

 汐街コナさんは自らの経験を踏まえて、危険な体の変調について次のように答えています。

「突然、涙が出てきて止まらない。悲しいことなんてないのになぜか涙があふれてくる。自分で思い当たることがないのに、涙が止まらないというのは感覚がまひしている可能性があると思います。そうしたとき、あなたの心の中はストレスで限界を迎えている可能性があります」

 原因が分からないのに突然、立てなくなり、起きられなくなります。「どこも悪くないのだから頑張らなきゃダメ」「これくらいで休んじゃダメ」と自分を奮い立たせますが、普段通りのことができない時点で十分「おかしい」のです。

 哲学者でノーベル文学賞受賞者のバートランド・ラッセルは「幸福論」の中で、次のように説いています。「人間は疲れれば疲れるほど、仕事を辞めることができなくなります。ノイローゼが近づいた兆候の一つは、自分の仕事は恐ろしく重要であって、休暇を取ったりすれば、ありとあらゆる惨事を招くことになる、と思い込むことです」

 会社も上司も解決策を提示してくれません。あなた自身が自らを客観視しなければならないのです。汐街コナさんの生々しい体験を大石雅之さんが解説する内容には、リアリティーがあります。働く人が見識を高めるには正しい情報が必要です。精神論だけで乗り越えることはできません。

(コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員 尾藤克之)

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員 尾藤克之

東京都出身。代議士秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎首相夫人)をライフワークとしている。NHKや民放各社のテレビ出演や、経済誌などからの取材・掲載多数。著書も多く、近著に「頭がいい人の読書術」(すばる舎)がある。埼玉大学大学院経済学研究博士課程前期(経済学修士、経営学修士)。

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