秋バテ&寒暖差疲労を悪化させる“NG朝食”とは 管理栄養士が教える正解メニュー
寒暖差疲労を解消する朝食メニューについて、管理栄養士に聞きました。

暑さが和らぎ、涼しい日が続いています。ただ、秋は朝晩と日中とで寒暖差が激しく、体調を崩しがちになる季節でもあります。SNS上では「寝てもだるい」「最近眠たいし、重だるいし、完全に秋バテ中」などの声が上がっています。
寒暖差疲労を改善するには、朝食をきちんと取ることが効果的だといわれています。朝食時におすすめの食べ物やできるだけ避けた方がよい食べ物などについて、管理栄養士の松田加奈さんに聞きました。
朝食を取ると体温が上昇
Q.寒暖差疲労の仕組みについて、教えてください。改善するには、朝食をしっかり取るのが効果的だといわれています。なぜなのでしょうか。
松田さん「人間の体は、夜と朝で体温を下げてリラックスさせる『副交感神経』と、体温を上げてアクティブにさせる『交感神経』が切り替わっています。秋のように朝晩の気温差が大きいと自律神経が乱れてしまい、人によってはこの切り替えがスムーズにできなくなるのです。その結果、眠りが浅くなってしまい、朝の疲労感へとつながってしまいます。
さらにこの状態で朝食を抜いてしまうと、自律神経の乱れが余計に悪化してしまうでしょう。朝食が大切な理由として、体内には2つの時計が存在するからです。1つは脳にある『主時計』、もう1つは胃と腸にある『末梢(まっしょう)時計』です。
主時計は朝の日差しを浴びることで、末梢時計は朝食を取ることでそれぞれスイッチが入ります。つまりこの2つを同時に行うことで体内時計がピタッと一致して、交感神経に切り替えることができるのです。もう1つの朝食の役割として、体温を上げることが挙げられます。体温のおよそ7割が内臓や筋肉の代謝によってつくられるため、朝食をしっかりかんで取ることで交感神経の切り替えがスムーズになるでしょう」
寒暖差疲労の改善に役立つ食べ物とは?
Q.寒暖差疲労を改善するには、朝食時に何を食べればよいのでしょうか。
松田さん「豆腐などが入った具だくさんの温かいみそ汁がおすすめですね。それに加えて炭水化物の米、タンパク質の卵や納豆があればなお良いです。まさに日本人の典型的な朝食ですが、これが一番胃腸に負担をかけずに体温を上げてくれる、栄養の面からもおすすめのメニューだと思います。
みそや豆腐、卵、納豆には『トリプトファン』というアミノ酸が入っており、これは自律神経を整えるために必要な『セロトニン』のもとになるものです。そしてこのセロトニンは気持ちを安定させる効果があり、睡眠ホルモンである『メラトニン』のもとにもなります。つまり、朝食でトリプトファンを摂取することがとても大切なのです。
みそ汁の具材としては、豆腐やサツマイモ、ネギがおすすめです。サツマイモのビタミンCは寒暖差ストレスや自律神経の回復をサポートしてくれますし、ネギは血流を良くするだけでなく、卵や納豆のビタミンB1の吸収を高めてくれますよ」
食後の疲労につながる食べ物とは?
Q.朝の体温向上や自律神経のリセットを邪魔してしまうNG習慣はありますか。
松田さん「まず最初に『冷たい飲み物』を飲むことです。シャキッとさせたい理由で冷たい飲み物や、最近ではスムージーを飲む人も多いと思いますが、胃腸の血管が収縮して内臓が冷えてしまい、交感神経の切り替えが上手にできなくなります。そのため、逆にだるさを感じる人もいるかもしれません。
次に『朝イチのコーヒー』です。空腹時にカフェインを入れると、胃が粘膜で保護されていないため、胸やけなどを起こす可能性があります。また、朝は『コルチゾール』という脳内ホルモンが自然と出てきて、血液と体の温度が上がりますが、コーヒーを飲むとカフェインの作用によってコルチゾールの分泌のリズムも乱れてしまうのです。さらに利尿作用により水分が失われ血流も悪くなります。
続いて食べ物ですが、あまり望ましくないのは『小麦中心の食べ物』です。菓子パンやシリアルは朝食としてお手軽ですが、これらは血糖値が急激に上がり、その後急激に下がる『血糖値スパイク』を引き起こします。そうすると自律神経が乱れてしまい、食後1、2時間後に眠気や疲労感を感じることになります。
また、体内時計をリセットするためには胃腸を動かすことが大切です。朝食を抜いたり飲み物だけで済ませてしまうと、食事から熱が得られず、体温が上がらないまま一日がスタートすることになってしまいます。そのため、朝食時はしっかりかむことができる食べ物を取ることが大切です」
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秋バテの克服は、米や具だくさんのみそ汁をしっかりかんで食べることが近道のようです。毎朝しっかりとした朝食を食べるのは一見ハードルが高そうですが、例えばみそ汁は余ったおかずや野菜を入れるだけでも立派な一品になります。皆さんもぜひ取り入れてみてください。
(オトナンサー編集部)










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