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「あたたかい」でも「つめたい」でもない、「常温」の自販機が増えている理由

「あたたかい」でも「つめたい」でもない、「常温」に対応した自販機が増えているようです。企業に聞きました。

常温販売対応の自動販売機(2016年開始当時、アサヒグループHD提供)
常温販売対応の自動販売機(2016年開始当時、アサヒグループHD提供)

 春が本格化し、暖かい日が増えてくると、清涼飲料水やコーヒー、お茶などを販売する街頭の自動販売機から「あたたかい」飲み物が減っていきます。しかし、「つめたい」飲み物を求める人が増える一方、常温の飲料を欲しがる人もいるようで、「常温」対応機種を見かける機会も増えてきました。常温対応自販機を展開しているアサヒグループホールディングス(HD)の広報担当者に聞きました。

全国で1万3000台が稼働

Q.なぜ、常温対応の自販機を展開しているのですか。

担当者「健康管理の観点から、冷えた飲み物を飲みたくないという人が一定数存在しています。現状のドリンク市場では、常温販売がその受け皿となると考えたからです」

Q.2016年4月に設置を始めたそうですが、現在は何台くらい、どのような場所に設置していますか。

担当者「全国で約1万3000台稼働しています。夏場、冷房が効いているインドアオフィスや、病院、スポーツ施設など、普段から体に気を使う消費者がいらっしゃるロケーションで好まれています」

Q.反響は。

担当者「2017年のデータですが、常温商品が売上構成比率の20%を占める場所もありました」

Q.どのような飲料が常温でよく売れますか。

担当者「水、お茶系の販売構成比が高いです」

Q.今後、常温対応の自販機をどう展開していきますか。

担当者「常温を前面に押し出して提案するわけではありませんが、オフィスや病院、スポーツ施設など常温ニーズが見込まれるロケーションに提案していきたいと思います」

 内科医の市原由美江さんは、常温飲料のメリットについて次のように話しています。

「冷たい飲料を一気にたくさん飲むと胃腸が刺激され、腹痛や下痢を引き起こすことがあります。また、効率よく水分補給をしたいときも、冷たい水ではなく、刺激の少ない常温の水や白湯がお勧めです。水は胃では吸収されず、腸に到達してから吸収されます。冷たい水は一時的に胃の働きを弱めるため、胃から腸への水の移動がゆっくりとなり、結果として水の吸収が遅れるのです」

「常温」表示のある自販機を見かけたら、一度試してみては?

(オトナンサー編集部)

市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック副院長。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/yumie6822/)。

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